わるいもも

わるいももです。日々布を縫っていました。

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最近の記事

ストリップという日常

命を燃やしているとしか思えない強烈な輝きについて。 ここまで熱を上げることになるとは、思いもよらなかった。 二十歳も少し過ぎた頃、「大人の社会科見学シリーズ」と題して、裁判傍聴から始まり、公共ギャンブル等々、これまで踏み入れてこなかったものを自分の目で確かめて身をもって体験することとした。 ふと思い立てば「よし、今晩夜行バスに乗って大阪に行こう」というような地に足がついていない軽率さが売りで、とにかく興味を持ったものにはすべて足を踏み入れてきた。 何をきっかけに知ったのか今

    • 彼と私は違う個体だったのだ

      マネキンのほつれを黙々と縫っていた。 縦に10センチ、横に5ミリぐらい、表面の裂けたような傷をかがるようにして穴を塞ぐ。(職場ではかなり古いボディを使っているので時たまそのようなことがある)この作業は嫌いじゃない。手持ちぶさたな時、行き詰まった時、無性にやりたくなる時がある。 黙々と作業していると、考えるわけでもなく、いろんな事が浮かんでは消えて行く。 私はお付き合いしている人とは感情を共有したいと思っていた。 楽しいときはもちろん、悲しいときも伝えたい。楽しいときは共に

      • 朝の9時には閉まる、パン屋なのに。

        また寝落ちしてしまった。引っ越してきてはじめての冬、部屋がとても寒いので在宅時には常に布団にいるような生活をしている。そこをさらに無印のフワフワ電気毛布がそっと包み込んでくれる。言わずともがな、すぐに寝てしまう。 明け方の四時、やってしまった!と目が覚める。そこから途中だったLINEを確認。時間が時間なので返信は控える。それと同時にSNSを開く。指癖だ。そしてそこから眠れない。時たまやってくるこんな時にすることと言えば。 世間一般的にパン屋といえば朝早く開くものだと思う。

        • まだ喋れないけれど言っていることは理解している

          今日は「○○飯店の会」に呼ばれている。 毎月1度たらふく中華を食べようという会らしい。以前参加してね、と誘ってもらっていたが12月は呼ばれなかった。24日開催だったとのこと。 さすがにクリスマスイブだから、と配慮してくれた結果らしい。 わたし、その日はひとりでモスチキン食べてました。 呼んでくれた人の奥さんと赤ちゃんに初めて会う。 初対面なので赤子のにおいを嗅ぎたい気持ちを必死に抑え、遠くから顔芸であやすに留める。この赤子は○○飯店の会に生後3か月から参加しているそうだ。

        ストリップという日常

          色を慎め、良い人です

          右目の室外機はレアらしい。 初めて見たのは旅行先で、信号待ちのときに、あ!となった。 それからというもの、外を歩くときは室外機を気にしてしまう。 1月6日、さすがに新年のご挨拶に行かねばと一念発起して氏神様へ向かう。 昨年引っ越しをしたので、今の氏神様への初詣は今年が初めてだ。 神社など、結構信心してしまう質なので、引っ越しの時にもお参りにいった。 するとまあ、100段以上はあろうかという立派な階段の上にお社があって 引っ越しを手伝ってくれた友達とひいひいふうふう言いながら

          色を慎め、良い人です

          「まだあったかい」とつぶやいてまるかぶり

          ぼうっとしていてバスを乗り過ごした。1停分とはいえ少し距離がある。 今日は特別風が冷たい。意地になっているわけじゃないけど、まだ暖冬の今年はコートも出していない。ヒートテックすら出していない。薄手のブルゾンには刺すような風が身に染みる。 道すがら「芋」のシンプルな立て看板を発見。飛び込んで紅はるかと安納芋の焼き芋を購入。乗り過ごしてみるもんだなあ。 約束まで時間があったので一旦実家に帰宅した。祖父に安納芋をあげる。 「まだあったかい」とつぶやいてまるかぶりする。「うまい

          「まだあったかい」とつぶやいてまるかぶり