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2020SS、furutaのテーマは旅。

私たちは日々の生活に喜怒哀楽という感情を持って過ごしています。

それは当たり前のことですが、
社会の中ではどれだけの人が本能にのっとって
当たり前に感情を味わっているでしょうか。

震えるほど腹がたったり、涙が出るほど嬉しかったり
それらを大人という名の都合で押し殺していませんか?

まだ無垢だった少女時代
当たり前にしていたことはできていますか?

その一人一人の目には見えない、
自分にしかわからない感覚は
とても尊いことだと私は思っています。

その感情を備えた肉体は同じく尊く
そもそもとてつもなく美しい。

今一度“肉体”というフォルムに焦点を置いて考えることにしました。

透ける素材からぼんやりと感じる身体の線
小さなレースの隙間から見える肌の様子
所作(行動)と共に揺れ遊ぶ裾。

非対称的な形や袖を大きく誇張したフォルムは
人間のほぼ対象の作られた身体に重ねた時
シンメトリックな肉体を再確認し、女性の身体に対する美意識へ誘う。

トカゲの刺繍は貴女をそっと見守る象徴でもあり
フォーマル要素の強いルックにスカジャンの胸元のような刺繍を施した対比性を成立した違和感として楽しんで欲しい。

プリントにもトカゲはひっそりと身を沈めている。

プリント柄としてはとても難しいと(私が個人的に)思っている胡蝶蘭の花と面と線を得意とするアーティストaiconらしいラインが過去と今を並走させているようだ。
  (※ 図案はアーティストaiconにお願いしたもの。)

ミリタリーのラインナップはある意味、サスティナブルを意味している。
外敵から身を守る洋服のルーツのひとつ。
本来誰の身体にも合うように大きく作られた軍もののアイテムを
女性のシルエットに合わせて再構築し、ドレスメイドしている。
どこか無骨で脆いディティールはいろんな感情をもって生活する女性そのもの。

一点一点、手で染めた黒色はどこはかとなく、元々の色を想像させる墨黒に仕上げてもらった。
素材によって色の入り方が変わるため1つ1つの個性がそこにある。
対極の美学というものが私には常にあり、
量産の基本とも言える軍ものに一点ものと言う基本、
私自らが手刺繍でベルベットやビーズなどオートクチュールのように胡蝶蘭を施した。
着用する目的、人種、性別それらを変えて見た目すら変えても、
そこに存在する肉体に纏うモノ。

悲しい時も嬉しい時も
その時、貴女は何かしら服を纏っていたはず。
化粧も全て流れてしまうほどズブズブに泣いたあの日すら
素敵な服を着ていたならば
それが時間をかけて過去になった時、
美しい思い出に変わったりしていませんか?

ズブズブな自分もキラキラな自分も
全て貴女であり、
その貴女自体を自らで愛してほしいと思うのです。

私(自分)の人生は美しいと思ってほしい。

どこかできっと知らず知らずどんな人であれ
美しい人生について常に探しているんだと思います。
それは具体的な目的やどんなものなのかも人それぞれであり
旅した後の答えのような気がするのです。





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