【研修医必見】上級医への媚びの売り方

こんにちは、内科専攻医のわんです

かなり攻めたタイトルのノートですが、要するに「上級医と上手くやってく方法」です。本当に大切なことだと思って発信します笑

研修医のうちは数ヶ月毎に働く診療科が変わり、毎月毎月新しい人と働くことになるのでとてもストレスです。しかし、2年間で学べる内容や、経験できる手技は上級医とどれくらい仲良くできるか、信頼されるかに懸ってます。(嫌いな人に熱心にレクチャーをしたり、ヤバそうな部下にリスクある手技を任せたりすることは少ないですよね?)
実際に私が研修医の時も所謂"デキレジ"の人たちは上級医に好かれるポイントを押さえてすぐに仲良くなり、たくさん教わってる印象でした。もちろん、生まれながらのコミュ力や性格等も影響しますが、研修医生活においては意識して改善できる部分がほとんどを占めています。なので、研修医2年間で大切だと思った上級医と上手くやっていくポイントをお伝えします。

まず一般的な押さえておきたいポイント

ローテート前の挨拶
挨拶を重視する先生は意外と多いです。集合場所・時間を知るためにも、ローテート前に挨拶メールを送りましょう。メールだけでなく、直接指導医のデスクに行って対面でも挨拶した方が良いです。メールでは「〇〇を特に勉強したいです」といった内容を入れるとやる気ある感じでベター。
引き継ぎを受ける
毎月毎月同じ内容を研修医に伝えるのは指導医にとってだいぶストレスです。1週間の業務の流れ、カンファをやる場所など前のローテーターに聞いて把握しておきましょう。担当患者についてもある程度申し送りを受けておくと、初日から動きやすくて印象が良いです。
手術やカテ見学などなるべく積極的に参加する
どの科の先生も、手技の見学に積極的な研修医を評価しますね。「今から手術があるから見学するか?」といった質問には無理ない範囲で「見学させてください」と応じましょう。手術見学を断る時のポイントについては最後の方で解説します。
患者対応時は隙あらば手袋着用して患者に近づく、ベッド移譲や物をとってくる等やれることをやる
なるべく飲み会に行く
飲み会は上級医と仲良くなれる絶好のチャンスなので、飲み会嫌いでなければなるべく参加しましょう。行かないにしても、何か避けられない事情をつけて休んだ方が平和です。無理して参加する必要は無いと思います。

もう1つ印象を良くするポイント

そして以下が個人的に差がつくと思うポイントです。こちらについて詳しく解説していきます
===もう1つ印象を良くするポイント一覧=====
★病棟にいるタイミング
★質問の三段階
★楽しんでる感、興味ある感を出す
★しつこいくらいにお礼をする
・コンサルに気をつける
・人として仲良くなる
・エビデンスで論破は禁忌
・後輩に教えるのは指導医がいない所で
・ローテ前から併診の時などに機会があれば挨拶
・志望科について
・手術や手技見学の断り方
========

★病棟にいるタイミング

まず、研修医室や医局にいるよりはなるべく病棟にいた方が印象が良いです。患者さんを頑張って診てそうな印象になりますし、上司からの指示があればすぐに対応でき、看護師さんとのコミュニケーションも増えて仕事をこなしやすくなったり、研修を頑張る上では極力病棟にいた方が良いです。しかし、ずっと病棟にいるとあまりリラックスできませんし、メンタルヘルスのためにもある程度医局でだらっとnetflixを見たりする休憩も必要かと思います。そのため、なるべく上司に見てもらいやすいタイミングで病棟にいましょう。ポイントとしては①手術やカテ等の処置が終わった時②外来が終わった時 などの長時間病棟患者を診れていなかった後のタイミングや、③夕方4時〜5時頃、も1日の中で何か変化が無かったか病棟に確認しに来る先生が多いです。そのへんのタイミングで病棟にスタンバイして頑張ってる姿をアピールしましょう。

★質問の三段階

研修中に質問することは自分の勉強になるだけでなく、やる気を伝える自己アピールにもなります。「質問ある?」と聞かれた時のために、常に質問はストックしましょう。こちらは私の持論ですが、質問にはざっくりと三段階(下記①〜③)のレベルがあり、レベルの高い質問をすればより印象も良く、自分の勉強にもなります。
例えば、①ルートってどうやって入れればいいですか?(問題に対する漠然とした質問)
②ルートを失敗することが多いので、サーフロの持ち方をこんな風にして角度をこうしてみようと思うんですがどうですか?(問題に対して自分なりのアプローチを示した上での質問)
③サーフロの持ち方と角度をこうしてみると、血管に当たる確率は上がったのですが、血腫ができてしまうことが多く、最初の刺す勢いを少し弱めてみましたが他に何か改善できるポイントは無いですか?(自分なりのアプローチを実践or調べた結果新たに浮上した問題に対してさらに自分で対策を考えた上での質問)

上記はあくまで一例ですが、病態について調べる時でも何でも、①から②に、②から③に一歩自分が調べたor実践した要素を追加して質問できないか意識する癖をつけた方が、やる気のアピールとしても自分の勉強としても有意義です。また、質問についても単に教科書的な知識を聞くよりも、「先日レクチャーしていただいたことについて少し調べたらここが分からなかったのですが...」や、「先日一緒に見た患者さんのこの所見についてなのですが...」といった教わった内容について質問すると、よりやる気が伝わり有意義にもなります。また、くれぐれも急変対応など、上司が手が離せない時に空気を読まずに長い質問をして邪魔にならないようにも気をつけましょう。

★楽しんでる感、興味ある感を出す

これは無理にやることではないですが、指導医側からすると研修医の勉強量や労働時間などが同じくらいの頑張り度合いでも「楽しんでそう」「興味を持ってそう」な研修医の印象は良いです。ここでポイントなのは、「楽しんで”そう”」なことが重要なので、楽しんでいて、興味を持っていてもそれが伝わらなければ勿体無いです。普段の会話で声のトーンや表情など印象を良くするのが上手な人は自然体でいれば良いですが、そうでない人は以下のポイントを実践してください。
①具体的な楽しんでいる感を出すフレーズを言葉にする
狙ってた訳ではありませんが、私が研修医の頃「心不全に利尿薬だけでレントゲン所見がこんなに改善するんですね、なんだか嬉しいです!」「グラム染色でこんなに肺炎の病勢が分かるなんて驚きました!」等と劇的に治療効果が現れた画像所見、データなどに対する感動を素直に言葉にすると、嬉しそうにする指導医の先生は多く、こちらが興味を持ってることが伝わるように思いました。淡々と治療プランだけを話し合うのではなく、余裕がある時は治療がうまく行ったことに対する自分の喜びを言葉にするのはアリなのかなと思います。
②ひたすらメモを取る
自分は覚えるのが苦手なので、興味があってもなくても習慣的に言われたことを全部メモするようにしていたのですが、これはどこの科でもやる気や頑張りとしてめちゃくちゃ評価されました。もし既に知ってる知識や、書かなくても覚えられる人も、やる気のアピールとして些細なことでもメモを取ると良いと思います。より記憶も定着しますし。
③教科書を持っていく
もちろん勉強のために教科書は必要ですが、もし興味のない科のローテで教科書を読む気がなくても、同期から借りたりして病棟に教科書を持っていきましょう。何か教科書を手に入れるという努力をしているだけで、「今月の研修医はやる気があるな」という評価をしてくれる指導医は多いです。

★しつこいくらいにお礼をする

とにかくお礼をしっかりする研修医は印象が良いです。特に上級医に気に入られていた同期は、レクチャー等教えてもらった時やご馳走になった時に
・その場でお礼して、後でLINE等メッセージでもお礼をする
・適宜お礼のお菓子等を渡す
といったことを実践していて、とにかく「過剰なくらいお礼をする」ことを意識していたそうです。正直これが一番大切なポイントだと思います。飲み会の後にお礼のお菓子等渡すのであれば、飲み会中にさりげなく苦手な食べ物等も聞いておくと失敗がなくてより良いです🙆

その他細かいポイント

以下のポイントも気をつけると良さそうです
コンサルに気をつける
ローテ前に印象を悪くしてしまうパターンで一番多いのは、今後ローテする科の先生に失礼or下手なコンサルをして怒られるパターンです。研修医には防ぎようが無い部分もありますが、余裕があればコンサル内容を先輩に確認してもらったり、他科コンサルト実践マニュアルで少し確認するなど、なるべく失礼なコンサルをしないようにも気をつけると良いです。

他科コンサルト実践マニュアル

人として仲良くなる
共通の話題があれば仲良くなりやすいので、前のローテーターに基本的なプロフィール(出身地、部活、趣味など)を確認しておき、共通の話題があれば早い段階から話題にして仲良くなっておきましょう。相談などしやすくなります。
エビデンスで論破は禁忌
いくら指導医が間違っている時があっても、研修医に指摘されるとイラっとする指導医は多いです。まずは自分なりに調べて納得し、どうしても確認したければ同じ科の他の先生に確認する等しましょう。くれぐれも「先生それは間違っています」等といきなり言わないように、言うなら言い方には相当気をつけてください。
後輩に教えるのは指導医がいない所で
これは人によるので必ずしもよりますが、教えたがりの指導医の場合は自分で教えたいor話したいという感じが強い人もいます。そういう指導医の目の前で、研修医が後輩や学生にずっと指導していると、少し手持ち無沙汰な感じになってしまうので指導医が教えたいor話したい感じがあれば、譲りましょう。どうしても教えたいor伝えたいことがあれば指導医がいないタイミングで。これに関しては本当に人によるので、教えることが高評価になるパターンも多いですし、空気を読んだ方が良いです。
ローテ前から併診の時などに機会があれば挨拶
今後ローテートする先生と当直、同じ患者さんの併診など交流する機会があれば「○○月にローテートします」等と簡単に挨拶しておきましょう。ローテート前から顔と名前を覚えてもらえると初日から業務を進めやすくなります。
志望科について
志望科を聞かれることは多いです。志望科とローテート科が関係ない時の回答はできる範囲で気を使いましょう。例えば外科ローテートで「志望科は?外科も考えている?」と聞かれたら、スパッと「内科志望なので外科は考えていません」と言い切るよりも、「今のところは内科を考えています。消化器内科に進む可能性もあるので、この外科ローテート中に腹部の解剖をしっかり勉強したいです」等と自分にとって意味のあるローテートをしてる感を出した方が良いと思います。
手術や手技見学の断り方
これもすごく大切です笑 体力やメンタルが持つなら何でも見学した方が印象は良いですが、勉強時間が削られますし、しんどいこともあるので、忙しかったら興味が無いものは断った方が良いです。(個人的には何でも1回くらいは見学した方が良いと思いますが...)そのためにも、診療科の1週間のスケジュールやその日に起こりそうなイベントを把握しておくべきです。「今から手術があって人は足りてるけど、興味があれば見学する?」等と声をかけれたら、「手術も興味がありますが、ちょうど1時間後に〇〇先生が腹腔穿刺をすると伺っており、腹腔穿刺は見たことがないのでそちらを見学したいと思っていました」等と、他のやりたい物を盾に使って回避しましょう。短時間で終わる別の手術の見学に行く等も作戦としてアリでしょう。「興味が無いので行かないです」等と答えてしまうと印象はかなり悪くなります。

まとめ

たくさんのポイントを書きましたが、大切なことは自分のストレスにならない範囲でやることです。初期研修の一番大切な目標は豊富な知識や経験を身につけることでも、上級医と仲良くなることでもなく、2年間の初期研修を終えることです。気遣いでかえって自分のストレスになったら意味もないので、自分のメンタルを最優先に、無理ない範囲で周りと上手くやっていく作戦も考えていきましょう。

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