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StarBurst Day1 Best16構築【チャチャギシリンザン+パオカイ】


はじめに

マイタマという平日毎日配信してる者です。
https://www.youtube.com/channel/UCf8h20LcoYIFFOM04P5fU9g


この記事はポケモンSV非公式大会「STARBURST(以下:スタバ)」で自分が使用した構築を備忘録的に残しているものです。
稚拙な文かとは思いますがご了承ください。

構築コンセプト

味方に強いポケモン&構築を渡す

スタバのルールの最も特殊かつ面白いルールとして「チーム内でのポケモン重複禁止」があります。

例:メンバーAがハバタクカミを使う場合、残るメンバーB・Cはハバタクカミが使えない。

つまり、通常の大会などで「強い」とされるスタンダートPTを誰か一人が使うと、他二人の構築幅が非常に狭められてしまいます。

逆に言えば自分がマイナーポケモン・マイナー構築を使うことで他のメンバーへ強いポケモンを渡すことができます。

自分はレギュレーションCの練習会(3月末)から現在(9/20)に至るまで一貫してハギギシリ+セキタンザンの構築「ギシリンザン」を使って対戦してきました。

ギシリンザンにおける環境PTへの立ち回りや、それに伴う知識に関しては誰よりも深い理解があるという自負があったため、ギシリンザンを用いて大会に参加することで「安定して自身が勝利しながら、他の人へ強い構築を渡せる」、という考えの元ギシリンザンを使うに至りました。

見える初見ごろしと見えない初見ごろし

スタバではオープンシートBO1の対戦形式が採用されている都合、こちらのポケモンのテラスタイプや持ち物、特性がバレるような状態で戦うことになります。

そのため、通常のランクマで起こる初見ごろしであるテラスタルやポケモンの型で意表を突くことは基本的に無理です。しかし努力値振りや実数値についてはシートで確認できないため予想外の火力・耐久で初見ごろしすることは可能です。

WCS常連の人間やオフ大会入賞常連の人間といえど、「チョッキHDハギギシリの耐久ライン」や「最速セキタンザンの蒸気発動後のSライン」を事前準備なしで対戦中(もしくはシートを見てから)理解することができるでしょうか?

基本的には不可能だと自分は考えています。耐性テラスタイプや通常と異なる特性の採用などによる「見える初見ごろし」で相手の意識を誘導しつつ、Sラインや耐久ラインといった「見えない初見ごろし」で相手の意識外から有利を押し付けていくような構築にしました。

構築詳細

ハギギシリ


特性:ビビッドボディ
性格:しんちょう
持ち物:とつげきチョッキ
テラス:エスパー
実数値:175(252)-126(4)-109(148)-x-110(76+)-116(28)
技:ウェーブタックル / アクアジェット / サイコファング / いかりのまえば
調整:D耐久が控えめ特化Cブーストハバタクカミのシャドボ確定耐え、
   Sが無振り95族抜き、余りB、端数A

セキタンザンのギミック起動兼、先制技メタ兼、壁壊し兼、耐久ポケモンの崩し兼、水ウーラ+パオジアン受け兼、サブアタッカー。

種族値合計475のポケモンが担っているとは思えないですが、上記の役割をすべてこなしている過労死枠です。

▼努力値振りの意図
守るなどの受け身の択に依存せず盤面に居座り続けられるように+先制技以外にもある程度受け出せるように耐久振り。

▼耐久ラインの使用感
チョッキが見えていても、「メガネであれば落ちるだろう」、とハバタクカミで甘えてマジカルシャインを連打されることも多々ありましたが、基本テラスを切られなければ2耐えするのでとても場持ちが良かったです。

▼Sラインの使用感
Sラインを無振り95族抜きに調整することで自身のPT内のパオジアン以外のポケモンの上から怒りの前歯を打てるため、相手の中高耐久ポケモンを崩すことができました。

▼火力ラインの使用感
Aが低いものの、ウェーブタックルの技威力が高いため、ヒードランやランドロス、ウインディなどには問題なく役割を遂行できます。

▼備考
ゴリランダーや大会前日に急に流行り出したオーガポンに対しては何も出来ないレベルで弱いので、パオジアンやセキタンザンを通して活躍の機会をうまく作っていくような形になります。


デカヌチャン


特性:マイペース
性格:わんぱく
持ち物:せいれいプレート
テラス:フェアリー
実数値:191(244)-121(204)-115(60+)-81-125-114
技:まもる / ねこだまし / デカハンマー / じゃれつく
調整:B耐久が意地特化霊獣ランドロスの地団駄確定耐え
   Hが奇数までぶっぱ、余りA

猫だまし要員兼、鋼兼、フェアリー兼、フェアリー牽制兼、サブアタッカー。

猫だましと独特の耐性で相手をかき乱しつつ、隙あらばデカハンマーやじゃれつくで相手を崩しに行く役割を持たせていました。

▼努力値振りの意図
威嚇枠として採用されることの多いランドロスに対して突っ張って行動したい場面が使用していて非常に多かったため、強気に動けるように上記のラインまでBに振りました。

▼耐久ラインの使用感
火力に特化していないランドがそこそこ居た+素のDの高さによって想定より1~2ターンは多めに生存することが多く、その分相手のハバタクカミやフェアリー弱点のポケモンに圧を掛けることができました。

▼Sラインの使用感
無振りではあるが無振り族の主要なラインである85族近辺や90族を抜けていることが強い、と思っていましたが不意のS振りドランなどを相手にした際に事故死することがあったため、行動回数を増やしたい対象を見極めて調整するべきだったと反省しています。

▼火力ラインの使用感
じゃれつくがプレート込でHB無振りのテツノカイナに50%以上、デカハンマーがHBトルネロスに50%前後と、等倍~抜群を取れる相手であれば基本的に半分削ることができます。
事前のダメ計段階では「ハギギシリで先に前歯うつし十分」と思っていましたが、実際にはそのコンボに行き着くタイミングがあまりなかったため、結果として「若干火力不足」といった評価です。

▼備考
ハバタクカミ→威嚇ポケモン、のようなサイクルに対してデカハンマー/じゃれつくで圧を掛けて行きたかった+型破りで殴りたいポケモンがほぼ存在しないことを加味して特性は威嚇無効の「マイペース」を採用しました。


パオジアン


パオジアン
特性:わざわいのつるぎ
性格:いじっぱり
持ち物:きあいのタスキ
テラス:ゴースト
実数値:163(62)-189(252+)-100-99-85-180(196)
技:まもる / つららおとし / ふいうち / せいなるつるぎ

調整:耐久が意地水ウーラの水流連打確定耐え、
   Sは最速111族抜き、Aぶっぱ

メインアタッカー。ただの強いポケモン枠。

メンバーが耐久サイクル使いと雨パ使いだったため、パオジアンが余ったので取り敢えず貰っておいた。

▼努力値振りの意図
タスキ貫通で雑に倒されるのが嫌だったので、最低ラインとしてHは62振り。Sについても準速にする関係上抜ける相手が限られるので割り切って111族(トルネロスやイッカネズミ)抜きまでに抑えました。

▼使用感
ただのパオジアン。以上。
Sラインに関しても「この調整のせいで負けた」という試合は現状ないです。

▼備考
とくになし


ヤバソチャ


※ヤバソチャの画像がないため、ヤバチャで代用

ヤバソチャ
特性:おもてなし
性格:おだやか
持ち物:ゴツゴツメット
テラス:みず
実数値:177(244)-72-128(14)-141-145(252+)-90
技:まもる / シャカシャカほう / たたりめ / いかりのこな
調整:Dぶっぱ、Hが奇数ぶっぱ、余りB

新ポケモン兼、トリルパへのカウンター。

もともとゴリランダーが入っていましたが、テツノカイナやガチグマを一匹で封殺できる性能に惹かれ採用。結果として「猫だましを食らったパオジアンのタスキ復活」「味方に殴られたセキタンザンの回復」「カイリューの命の珠ダメージの回復」など自分のPTと異常なほどの噛み合いを見せました。

▼努力値振りの意図
ダメージ計算器がPT提出前にヤバソチャに対応していなかったので、調整などは無しにしてわかりやすくHDにしました。

▼耐久ラインの使用感
ガチグマ/テツノカイナに対してのみ出していましたが、上記2体からは基本的に打点がないため無限の居座り性能を持っていました。Dに厚く振ったことで隣のクレセからのムーンフォースも、しゃかしゃかの回復込で受かっていることが多かったです。

▼火力ラインの使用感
しゃかしゃか砲→未テラスガチグマに約4割ほど入る。相手が削りを嫌って霊テラス→祟り目が約9割入る。どちらにしても対ガチグマに関しては遂行速度的に全く問題ない火力ラインでした。クレセに関してもしゃかしゃかで火傷した場合は祟り目で7割程度削ることができました。

▼備考
練習段階(PT試作段階)で浮いていた、ガチトリル系のメタ枠として完璧な性能でした。自身のPTの足りない部分をすべて補ってくれるような最高の新ポケモンでした。

セキタンザン


セキタンザン
特性:じょうききかん
性格:おくびょう
持ち物:きゅうこん
テラス:くさ
実数値:185-90-141(4)-132(252)-110-90(252+)
技:まもる / テラバースト / ねっぷう / パワージェム
調整:CSぶっぱ、余りB

特殊高速エース兼、炎受け。

相棒。元の耐久種族値が高すぎるためHBDについては無振りでも無類の耐久力を誇り、それでいて蒸気機関が発動すればあらゆるポケモンを上から殴れる性能を持つ唯一無二のポケモンです。

▼努力値振りの意図
最速で蒸気機関を発動した場合、追い風下の最速111族まで抜けます。
追い風を基本無視して殴れる都合、トルネ系の追い風軸PTに対して基本無料で1ターン得できるのでSについては最速。
※最速で蒸気機関が発動していれば、凍える風が1回入ってもSブーストの最速ツツミを抜くことができるため、そちらも意識しています。

▼耐久ラインの使用感
テラスなしでも意地パオジアンの聖なる剣程度は耐えられます。何なら草テラス後でも意地パオジアンの氷柱が56.2%の乱数1発なので基本なんでも一発耐えます。
元の耐性と草テラスの相性が非常に良いため、等倍技で一旦殴られることも多いですが、弱点でも上記程度のダメージなので、耐久無振りでも居座り性能は非常に高いです。

▼火力ラインの使用感
火力自体はないです。C一段回上昇の草テラバーストでH振りガチグマが確定2発(75%~90%ほどのダメージ)です。
ですが、基本的には上記で記載したような高耐久+高速で上から複数回殴ることが前提となるため、実質的な遂行火力は高かったです。

▼備考
炎・岩・草という技範囲が非常に優秀で、基本どのポケモンにも等倍以上で殴りかかれるのは強いなと感じています。相手が晴れパであれば熱風が、相手にゴリランダーがいれば草テラバが強化されるなど、相手のPTによってはただ乗りで火力上昇が見込めるのも非常に面白かったです。


カイリュー


カイリュー
特性:せいしんりょく
性格:いじっぱり
持ち物:いのちのたま
テラス:ノーマル
実数値:191(196)-204(252+)-115-108-120-106(44)
技:まもる / しんそく / げきりん / アクアジェット
調整:Sが無振り85族抜き、Aがぶっぱ、余りH

物理エース兼、地面透かし兼、セキタンザン起動。

パオカイの並びの一体として基本はセキタンザンで取りこぼしたポケモンを神速やアクアジェットで刈り取る役割ですが、ハギギシリが事故死した際やサイクル戦に持ち込まれてしまった際などはセキタンザンのギミック起動役にもなります。

▼努力値振りの意図
無振りゴリランダーや無振りクレセリアに対して上から動いて逆鱗を通せるような状況が欲しかったので一応の無振り85族抜き。Aについては物理アタッカーとしての役割があったので意地特化。

▼耐久ラインの使用感
マルスケではないため、基本的に耐えたいときはテラスタルを使っていましたが、メガネハバタクカミのマジシャやランドロスの岩雪崩に関してはテラス後も普通に痛かったです。珠ダメのために一応Hに振っていましたが、明確な目的もなかったので、どっちみち耐えられないのであれば、もう少しSに回しても良かったかなと感じています。

▼火力ラインの使用感
命の珠をもっているため火力は十分でした。パオジアンが隣にいればほぼ鉢巻きぐらいの火力は出るため、結果的に鉢巻きにせず打ち分けの効く命の珠にして良かったなという感じです。

▼備考
持ち物が命の珠である理由について。
命の珠の一番のデメリットとして「特性マルチスケイルが死ぬ/マルチスケイルではないことがバレる」というものがあげられます。
「マルチスケイルが死ぬ」については、そもそも瞬間火力を求めるために威嚇無効の精神力を採用しているため無視できますし、「マルチスケイルではないことがバレる」についてもルール上特性がシートで見られるので無視できます。
通常ランクマではデメリットとなる部分がデメリットとして機能しないので、「打ち分けの効く鉢巻き」として命の珠を採用しました。
結果としてハバタクカミ/サーフゴーなどのゴーストポケモンに対しても、アクアジェットによるスイープの圧を常に押し付けられましたし、セキタンザンと並べていればカイリューの逆鱗で倒されることがわかっていても状況的にギミック起動を警戒してこの指や怒りの粉を押すしかない、といった状況を作ることができました。
あまりないですが、逆鱗後に生き残った際や逆鱗を守られた際に、それ以外の技をそのあとで打ち込むことができるのも非常に強かったです。

構築としての使用感

対主要PTとの相性

超有利:晴れパ、雪パ、追い風軸
有利:雨パ、パオカイ系のアグロ
五分:砂パ(バンギルガン)、スタンダート
微不利:寿司、ガチトリル
不利:トリル系イエアルマ

基本的に、天候系のパーティーには有利がとれます。

晴れであればセキタンザンの熱風が強化されますし、メインギミックで入ってくる葉緑素ドレディアにたいして蒸気機関セキタンザンが上を取れているため、基本熱風とパワージェムを連打しているだけで勝てます。

雨の場合は草テラスセキタンザンに対して相手の打点が乏しい+大体のすいすいポケモンに蒸気機関セキタンザンが上を取れているので、草テラバースト連打で押し切れます。

寿司についてはヘイラッシャのテラスタイプにかなり依存しています。
草であれば微有利寄りに、飛行であれば五分寄り、それ以外なら微不利寄りと変動します。
基本的にはハギギシリの前歯で体力を半分にしたのち、セキタンザンで殴りあうことになるのですが、飛行だと返しのテラバーストでやられたり、そもそもそれ以外のテラスタイプだとこちらの技が全く効かず殴り負けするため微不利となっています。

イエアルマについては正直存在を切るレベルで不利と感じています。
イエッサンのこの指やトリルによりセキタンザンはギミック不発となりやすい他、メインアタッカーであるパオカイが動きにくい、サブ枠のデカヌチャン+ヤバソチャはアルマの熱風で処理される、など理由は多岐にわたります。
勝ち筋的にはハギギシリでイエッサン側に前歯を通しつつ、ワイドフォースを受ける形でパオジアンを無償降臨させて、読み合いに持ち込むしかないかと思います。

個人戦績

予選が2-4、上位トナメが1-1です。
普通に負け越してます。

ですが、先鋒と中堅のお二人に強いポケモンを回すという作戦が功を奏し、予選については先鋒が全勝+中堅5勝と脅威の勝率で勝ち抜けました。

▼上位トナメ2回戦(1回戦シードだった)について
先鋒の方が初敗北を喫し、危ない状況となりましたが、麻痺しているセキタンザンのSラインをお相手がわかっていなかったこと+テツノカイナをヤバソチャで封殺したことで勝利。

▼上位トナメの3回戦について
存在を切っていたイエアルマとマッチング。
選出段階で戦意喪失してしまっており、試合に入り切れなかった。

砕鎧型のため、戦い方次第ではワンチャンス掴めるものだったにもかかわらず、自身の勉強不足と悲観的な姿勢によって、初ターンからワイドフォース+熱風を連打されるだけで負けてしまった。


おわりに

今回初めて構築記事を執筆しました。本当はもっと書かないといけないことや、書くべきことがあると思いますが、初回のためこちらで失礼いたします。

気になった点や質問のある方はマイタマのX(旧:Twitter)やYouTube配信にてコメントください。

閲覧ありがとうございました。

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