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全員で国防を支える ジャパン マリンユナイテッド株式会社 舞鶴事業所

ジャパン マリンユナイテッド株式会社 舞鶴事業所(JMU舞鶴)は、明治時代開設の舞鶴海軍工廠(こうしょう)を前身とした歴史ある造船所です。現在は、日本海側唯一の大型修理ヤードとして、主に海上自衛隊の艦艇、保安庁の巡視船、民間船、米軍船のメンテナンスや修理を行っています。

JJMU舞鶴の事業は一言で言えば「船の修理」。そこには、艦艇というスケールの大きなモノづくりだからこそ、たくさんの部署と働く人が関わっています。

巨大なクレーンが立ち並ぶ構内

今回は、JMU舞鶴で働く4人の職員から仕事の内容や自社の魅力についてお話を伺いました。

今回インタビューに答えていただいたのは・・・
成川さん:入社8年目、工務チーム
勝部さん:入社7年目、艦船修理担当
大機さん:入社15年目、艦船修理担当
岩城さん:入社16年目、人事チーム

特別な専門分野だからこそ、新卒も中途もゼロからスタート

左から大機さん、勝部さん、岩城さん、成川さん

艦艇の修理といっても、4人はそれぞれ全く異なる業務を担当されていますよね。まずJMU舞鶴で働くことになったきっかけを教えていただけますか?

 成川さん「僕は生まれも育ちもずっと大阪で、たまたま学校の求人票を見て、新卒でJMU舞鶴に入社しました」

 勝部さん「私は鳥取生まれで、鳥取に似た気候の日本海側に住みたいというのが理由のひとつです。そんな中、船舶に関わるモノづくりをしたいという気持ちがあり、学校で求人票を見つけたのが入社のきっかけでした」

管理部 工務グループ 工務チーム 成川さん

 大機さん「私は、異業種からの転職ということで、JMU舞鶴の仕事はゼロからのスタートでした。とはいえ、艦艇修理という仕事は特別な専門分野なので、私だけではなく全員がゼロからのスタートです。そこから経験値や知識を蓄積して仕事のスキルアップを図っています。転職するきっかけは大きな企業なので、就業時間や休日、福利厚生が充実していることでした」

 岩城さん「私の前職は大阪の関係会社です。地元が舞鶴で、親も舞鶴にいるので、こちらで暮らしたいと思い、転職を決意しました。大機さんと同じように、給与や休日面の安定、福利厚生の充実、組合もあることが決め手でした。大阪では、何をするにもお金がかかりますが、舞鶴は家賃もそれほど高くありません。今の時代、何でもインターネットで手に入るし、舞鶴もよいところがいっぱいあって、休日は遊びに行けるので今の暮らしに満足しています」

社員向けのイベントや福利厚生も充実

管理部 総務人事グループ 人事チーム 岩城さん

 現在、それぞれどのようなお仕事を担当されていますか?

 成川さん「僕の仕事は、事業所の管理会計です。直接船に関わる仕事ではありませんが、それぞれの船で使用した材料や外注費などを集計して、実績を調査・分析・評価をして報告する部署です。僕はそのなかでも、社内で発生する費用について担当しています。教育費用や出張の旅費などを年度単位で見通したり、実績に対して評価をしたりして、次の年度の予算を作るという仕事です」

 勝部さん「私は現場監督のような仕事で、船舶に装備されている無線機・レーダー等の修理や改造をメインに担当しています。最近では、無線を新規格のものに対応させるための工事内容の検討や見積を行っています。特に大型案件になるといろいろな業者と1年2年単位で調整を行って、JMU舞鶴で工事をしています」

 大機さん「私も勝部さんと同様に各工事の調整を行っています。客先と打ち合わせをして、工事の仕様を決定したり、見積もりや工事の計画など、安全管理も含めて現場と客先の窓口になって工事をコントロールする役割です。工程に遅れや安全上の問題があったら是正するとか、工事全体を監督する仕事ですね」

 岩城さん「私の仕事は、人事として社員の職場環境を整えることが目的です。そのなかでも福利厚生を担当し、寮や社宅、食堂関係、各種保険、給与、労働時間管理を行っています。他にも教育関係で、本社や舞鶴事業所で行う研修や社員向けイベントなどを、準備も含めて年間を通して計画しています」

世界最大級のモノづくりに関わる大変さと達成感

艦船修理部 兵装技術グループ 武器第2チーム 勝部さん

艦艇の工事という大きなモノづくりだからこそ、それぞれ大変なことも多いと思います。仕事をしているなかで一番嬉しいと感じる瞬間はどんなときでしょうか?

成川さん「社内で発生する費用の予算関係の仕事をしているので、予算通りに納まったときは嬉しいです。予算を超えてしまう場合も原因を追究し、改善の検討を行って、次年度の予算を立て直す事も楽しいと思います」

大機さん「期間が何か月にもわたる大きな工事があるのですが、そのなかでも5年に1回の大規模な工事が金額的にも工事量的にも多く、その時期が結構大変です。ちょうど今がその最中です。この期間は、精神的にも肉体的にも大変なことが多いのですが、無事故・ノートラブルで完工したときは達成感があります」

岩城さん「成川さんは、舞鶴事業所の番頭さんってイメージなので、全体を見ての予算をフォローしてくれていますね。大機さんと勝部さんの仕事は、現場の監督やメーカーとの調整だけでなく、お客さんと直接やりとりをしてその通りに工事ができるかを計画したり、提案したりと営業的な側面もあります。今まで多くの実績に裏打ちされた2人の技術力やノウハウは当社の要です」

大型ドックは迫力満点

国防を支えるという誇り

艦船修理部 兵装技術グループ 武器第2チーム 大機さん

 最後に、他社にはないJMU舞鶴の魅力やこの仕事で誇れることを教えてください

勝部さん「ここJMU舞鶴は日本海側唯一の大型修理ヤードとなりますので、舞鶴に在籍している艦艇の修理シェアはJMU舞鶴が100%です」

大機さん「JMU舞鶴が日本海を守っていると言っても過言ではないと思います。ほかの職種ではまずできません。国防に携わっているというのは誇りですね。JMU舞鶴で働く人の職種は現場や事務職などさまざまですが、皆の目指す方向は一緒なんです。全員で国防を支えています」

2023年は造船所が開設されて120周年の記念すべき年にあたる

舞鶴海上自衛隊や海上保安庁の艦船のメンテナンス・修理に関わるJMU舞鶴は、まさに日本海側の防衛と海上の安全の生命線と言えます。

4人ともそれぞれ担当業務は異なるものの、自らの職務について語る顔は、日本海側の国防に携わる誇りと自信に満ちていました。


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