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ストリップ・フェスに潜入(呪われた女1)

謎めいた招待を受けて、ストリッパーたちが集う秘密の宴へと向かった。

何か特別なことが待っているとの予感に駆られ、彼は人形街にある橘稲荷神社で熱心に祈りを捧げた後、祭りの会場へと足を進めた。


ビルの中では裸の女達は己の身体を縄で縛り、陰毛を剃り上げた鶏肌の奥には、血行が悪そうな性器が露わになって居る。その事から、此処が金儲けの為の場で、一心不乱に欲情した振りをした女達の仕事場である事がうかがえた。

子供が遊ぶような小さなビニールプールに入った女は、粘液を身体中に塗りたくりながら身体をくねらせ男達を誘惑する。その女体を齧り付くように見るため、息を荒げ群がる中年の男達は、何処か幼稚に見えた。

斜に構えながら観光してる私の事を視界に捉えた男達は、殺気立ち敵視するような視線を送り睨み付ける。彼等に同類と見做されなくて良かったと思う一方で、彼等の幼い精神構造が透けて見えて危ない奴らの只中に自分が居る事に、居心地の悪さを感じた。

売女たちも彼が一般の客ではないことを察して、好奇心とともに遠巻きに観察しているようだ。金にならないと分かると、愛想の一つも振り撒かない遊女の冷たい眼差しを嫌と言うほど浴びながら、ケイリュウは招待状の送り主の元に向かった。

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