見出し画像

今年最後のフィルムたち

先日現像から返ってきたフィルムたち。まだ返ってきてない写真もあるが、ひとまずここで一区切り。使ったフィルムは大好きなKodak PORTRA400。現像をお願いしている山本写真機店さんとの相性もバッチリだ。

思い返せばフィルムに始まりフィルムに終わった年だと言える。写真を趣味にしてから1年と経たずにフィルムの世界へ飛び込んだ。初めの頃は右も左も分からなくて雲を掴むような感覚で全くもって完成系がイメージできなかった。福袋を開けるような感覚で現像から仕上がったデータを見たのを思い出す。

その頃に比べると少しずつフィルムで撮る感覚がわかってきた気がする。あり程度完成系がイメージできていて、それに対してファインダーを覗いているときの世界がどうなのか。はたまたコレだと思って覗いた時にその琴線に触れた何かが写っているにか。そういった点に意識が向くようになった。

最初の頃はいわゆる映えを意識して撮ったものが多くて、フィルムで撮る意味を見出せないでいた。それならデジタルで撮ってレタッチすることで何倍にも印象的に仕上げられる。そうでなくて敢えてフィルムを選ぶ理由。そういったものを探しながら撮っていたように思う。

誰かを気にして撮った写真たちは、良い写真もあるけどそれ以上でもそれ以下でもない感じがした。その時だけは注目されるけど記憶には残らない。刺激として指のタップを誘発する1つの要因に過ぎなかった。それよりも何かしら五感を刺激して記憶に残る写真。そんな写真が撮りたいと思うように変化していった。

もちろん今でも写真には悩み続けている。写真には正解が無いものだからこそ人の成長と併せて表現が変化する。一定の法則のように柱があるけれど、時代によって形を変えてゆく変容性があると感じている。写真は奥が深くて結局のところよく分からない。自分の鏡のようなものだと捉えていて、写真には自分の内面が映し出されるのだと知った。

フィルムだからこそ向き合えた写真。自分を大きく成長させてくれたことは言うまでも無い。もっともっと自分のやりたい表現を突き詰められるように撮り続けていきたい。


SUBARU(マカベ スバル)
鳥取県在住 / なにげない日常をテーマに写真を撮っている / 出張撮影 / 写真イベント企画  / 鳥取のPR活動も行なっている。

この記事が参加している募集

カメラのたのしみ方

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?