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Bio(ビオ)って、何が違うの?

ヨーロッパの首都、ブリュッセル。スーパーマーケットの食品棚で見かける Bio(ビオ)商品、体と地球に良さそうな感じはするものの、他の商品との違いがわからないので普段は安くて新鮮に見える商品に手が伸びます。

Bio=オーガニック

”Bio"と表示された食品は、有機食品を意味します。ヨーロッパでの有機栽培は、1920年代後半のドイツで始まりました。欧州連合が1990年代に有機農産物、有機畜産物についての規定を採択したことで、有機食品の生産・消費が加速しました。2019年の統計によると、一人あたりの有機食品年間消費額は84ユーロに上り、過去10年間で2倍に増えました。

オーガニックって何?

有機農法で栽培された農畜産物。欧州連合の規定によれば以下の通り。

  • 資源の効率的利用のための輪作

  • 化学農薬および合成肥料の使用禁止

  • 家畜用抗生物質に対する非常に厳しい制限

  • 遺伝子組み換え生物の禁止(GMO)

  • 天然肥料や動物飼料のための施設内資源の利用

  • 放し飼いの野外環境での家畜飼育と有機飼料の使用

  • 動物飼育管理方法のカスタマイズ

お値段は?

ブリュッセルのスーパーマーケットに並んでいる Bio(ビオ)商品は、他の商品と比べて2~3割、肉類は5割ほど高いのが相場です。この価格の違いが有機食品消費の妨げとなっていると言われている一方で、大手スーパーマーケットの価格競争により、有機農法の生産コストに見合わない不当に安い価格設定になっているという批判もあります。

体にいい?

市場に出回っている食品はすべて、衛生基準を満たした安全な製品とされています。諸説ありますが、Bio(ビオ)製品の方が健康にいいという明確な根拠はないようです。

環境・社会にいい?

温室効果ガスの排出、エネルギー消費、必要な土地といった観点から「明らかに環境によい製造方法」は存在しないと言われています。有機食品のシステムは、伝統的な製造システムよりもエネルギー消費量が少ないのですが、温室効果ガスの排出量はほぼ同じで、殺虫剤の使用量が少ない代わりにより多くの土地が必要です。有機食品製造の環境に対する影響はいい点と悪い点が混在しているといえます。

有機食品への需要が高まるにつれて、輸入有機食品への依存が増えています。そのなかで、非倫理的な有機食品の流通や、有機食品ラベルの偽証などの問題が発生しています。

Bio(ビオ)商品って、結局どうなの?

Bio(ビオ)とそれ以外の商品の違いは理解したのですが、何がいいのかは判断つきかねる、というのが正直な感想です。肉よりも野菜や果物を選び、地元で穫れた旬の食材をいただくのが、確実に体と環境のためにいいのかもしれません。

追記

ネット上の情報を参照したのですが、有機農法、有機農産物については多様な解釈があり、ここで書いた内容は偏った見解と受け取られることもあると思います。参照した主なウェブページのリンクを貼り付けておきます。


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