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その名は【Jeramic】

瀬戸焼が伝統的な産地であることをビジュアルで見てとれるプロダクトに「招き猫」があります。「m.m.d.」は瀬戸焼食器をメインに開発してきましたが、今年から本格的に食器以外の陶磁器製品にも注力していくことにしました。

瀬戸焼は年々窯元が減り続けており、このままのペースでいくと10年〜20年後には瀬戸焼がこの世から消えてしまうことも0ではない状況になっています。「m.m.d.」は少しでも多くの方に瀬戸焼の魅力を知っていただき購入していただくことで産地とともに成長するブランドになれるよう日々取り組んでおります。

瀬戸以外にも常滑や九谷をはじめとして全国に今も色々なデザインの招き猫が作り続けられています。

今回「m.m.d.」が作る招き猫は名前を「Jeramic」と呼びます。名前の由来は後ほどご紹介させていただきます。「天然石 + 磁器」のミニマルデザインなプロダクトにしたかったので招き猫はシンプルに透明釉のみとして土の色である「白色」だけにしました。将来的には他の釉薬を使ったシリーズ展開もできるといいなと考えております。

招き猫は中身が空洞ですが、底に空いた穴に光を差し込むと全体がほんわり優しく光ります。m.m.d.が食器で使用している半磁器は透過性がないので全く光を通しません。この透過性のある性質を利用した招き猫もいずれ発売したいと密かに企んでおります。

天然石は1月から12月の誕生石を揃えました。全て10mmサイズです。猫本体のサイズに対してフィットするサイズですが、真っ白な猫の首元にさまざまな石の色がセットされた姿は小さいながら主張のある心地よいバランスに仕上がりました。

10mmの天然石を12種類全て揃えるのがなかなか難しいことに探しはじめてから気づきました。天然石はアクセサリーにするために糸を通す貫通穴があいており、10mmという小さな石のほとんどが貫通穴をあけて市場に流通しております。いろいろな取扱店を駆け回り、ようやく12ヶ月分の石を確保することができましたが、たくさん売れた時に安定して石を確保し続けることができるかどうか今から不安でいっぱいです。でもやります。なんとかします。

招き猫は右手と左手を作りましたので全24パターンの中からお好きな組み合わせを選んでいただけるようにしました。

ギフトで喜んでいただけるようパッケージにもこだわりました。一般的なギフトボックスは商品を取り出した後は捨てられてしまうことが多いです。ゴミを少しでも減らすことができるよう、末長くお使いいただけるギフトボックスにしたかったので、シンプルなカシメを使ったお道具箱のようなデザインに落ち着きました。

この「カシメ」という金具は一般的には銀色のものが流通しており金色はあまり使用しないようでして箱屋さんにご無理を言って仕入れていただきました。フタに箔押しされている「m.m.d.」のロゴを金色にしたのでどうしても金色のカシメを使いたいというわがままを聞いてくださってありがとうございます。

ギフトをもらった方の中にはそれでも必要ないと捨てられる方もいると思いますが、できれば何かを保管する箱としてずっと使って欲しいです。名古屋市内にある老舗の箱屋さんが1つ1つ丹精込めて作ってくれてます。

天然石は全て海外から加工されたものが輸入されるので1個1個の色味や模様にかなりばらつきがあります。地球から生まれたままの加色されていない天然の風合いをお楽しみいただけると嬉しいです。できるだけオンラインショップで販売する商品画像からかけ離れた色味や模様の石にならないよう選りすぐって使用します。

商品名の「Jeramic」は天然石を意味する「JEM」と、磁器を意味す「Ceramic」を掛け合わせた造語です。昔から造語が好きなんです。「猫」を入れようと思ったのですが「Jeramic」は「猫」が第一弾のプロダクトとしてスタートして、他の動物や干支や静物などに展開をしていきたいと考えておりますのでこのようなプロダクト名となりました。

なので今回のプロダクトは「Jeramic - ネコ」ということになります。次回作が「Jeramic - イヌ」なのか「Jeramic - マレーバク」なのか「Jeramic - トラ」なのかはまだ誰も知りません。私も知りません。

生産をお願いしている瀬戸の窯元さんはとっても器用な職人さんで、本業は別の成形方法で生産する工業製品を長年作られております。この猫を作るために「ガバ射込み」と呼ばれる成形方法をここ数年で1から設備を整えて自分1人で作ってしまうという相当熱い人です。

はじめて窯元を訪問したのはもう5年ほど前になりますが、今回ようやく一緒に仕事ができるようになりとても嬉しいです。私たちのメインで展開している食器を生産する窯元は瀬戸の北部に集中しておりますが、ここの窯元さんは瀬戸の南東部で孤軍奮闘されております。今後はこのエリアに足繁く通うことになるでしょう。

そんなこんなで発売まで辿り着いた「Jeramic」。

飾るシーンは色々とあると思いますのでできるだけイメージをしていただきやすいよう玄関やリビングやダイニングなどに置いた写真を自力で撮りました。結構大変でした。プロのカメラマンさんの労力に敬服いたします。お天気が良ければいいというもんでもないんですね。撮影日は曇りでしたが結果的に良い写真を撮ることができました。

さまざまなお祝い事にお使いいただけると嬉しいです。例えば「開店祝い」でしたらオーナーの誕生石と、金運、財運を呼ぶと言われる11月の誕生石「シトリン」を
組み合わせて商売繁盛を願ったプレゼントに。お世話になった方へ相手の誕生石と幸福を招く9月の誕生石「ラピスラズリ」を一緒に。もちろん仲の良いお二人にはそれぞれの誕生石をセットして自分達へのギフトにも。1体用のギフトボックスもご用意いたします。

「Jeramic」を通じて人と人のつながりに改めて関心を寄せてもらうことができたなら、このプロダクトが生まれた甲斐があります。

m.m.d.のブランドコンセプトである「繋がりを大切に」と、株式会社make my dayの企業コンセプトである「ほんの少しの非日常」を小さな「Jeramic」がお届けいたします。

皆様の暮らしがより一層豊かで楽しいものになることを願って。





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