今の夫と付き合っている時、車を購入した。
私は意見だけ言って、助手席専門。
一応2択だったが、乗りたい車は決まっていた。
私が欲しかった方を買った。

息子がうまれてからも、この車でたくさん出かけた。
今やなくてはならない存在だ。
だが、この度の車検で不具合が見つかり、買い換えの検討に入った。
あの時と変わったことは、私はもう助手席には乗らないこと。
そして、同じメーカーの車は欲しがらないこと、だ。

あの時は「絶対コレがいい」という、強い欲があった。
それに乗る彼と私になりたかった。
でも、それももういらないかな。

ライフスタイルによって、選ぶものを変えるのは大事なことだ。
でもそれ以前に、その車に乗ってほしいと思う彼像や、私がそうしたいという欲というのは昔程は持ち合わせていないことに気付く。
車は安全で、乗れればいい。

ふと、次は息子にその決定権を与えてみようと思った。
選んだものが買えるかどうかは別にして、彼ならどんな車を選ぶのか興味がわいた。
そうやって、私はこの家族にとってはサポーターのような役割へとフェードアウトしていくんだな。

だけど、それは全然悲観することじゃなくて、むしろここ以外の場所での自己実現欲が強くなっていると言える。
やりたいことがまだたくさんあるということに、安堵する。
ここに書き続けることもそのうちのひとつだ。
どこまでも欲深いと思うが、手に入れたいと思うものが、また変わったとも言える。