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推しドラマ「MIU404」第2話について

ドラマはあまり追っていないのですが、野木亜紀子さん脚本のドラマは別です。
録画するし、TVer等でもエンリピ再生してしまう。「アンナチュラル」はBD購入済みで、何周しても飽きません。なので今シーズンは「MIU404」をリアタイ視聴できて、本っ当に幸せです。

そして先週3日(金)に放送された第2話が神回すぎて…!見るたびにクライマックスでむせび泣きするし、日常ふとした瞬間に“加々見と富士山”のシーンを思い出してじんわり涙ぐんでしまいます。
ここまではまった回は「アンナチュラル」2,4,5,7,8,10話以来だったので、この熱を書き留めておこうと思います。(そしてこれを読んでくださっている方で、もし、万が一にも、まだ「MIU404」2話を見てない方がいらしたら、本当に勿体ないので、是非TVer等で視聴いただければと…‼︎)

「MIU404」について

改めて「MIU404」について。野木亜紀子さん脚本×プロデューサー・新井順子さん×演出・塚原あゆ子さん、しかも主題歌が米津玄師という、「アンナチュラル」チームの完全オリジナル新作ドラマです。しかも綾野剛&星野源のバディもの。リリースが出た瞬間、神よ!と天を仰ぎました。最高です!

タイトル『MIU404』の“MIU”とはMobile Investigative Unit(機動捜査隊)の頭文字であり、“404”は綾野と星野が演じる機動捜査隊員の二人を指すコールサインだ。(中略)綾野が演じるのは、機動力と運動神経はピカイチだが機捜経験がなく、刑事の常識にも欠ける伊吹藍(いぶき・あい)。考える前に身体が動いてしまう“野生のバカ”だ。一方、星野が演じるのは、常に先回り思考で道理を見極める志摩一未(しま・かずみ)。観察眼と社交力に長けているものの、自分も他人も信用しない理性的な刑事だ。第4機捜の隊長から伊吹とバディを組むことを命じられた志摩は、隙あらば暴走する“野生のバカ”に振り回されながら、犯人を追う羽目になる。志摩は“ハンドラー”として任務を遂行できるのか?数々の事件を乗り越え、二人は信頼しあうバディになれるのか…!?(公式サイトより)


6月26日放送の第1話「激突」は、疾走感ある展開、軽妙かつ深みのある掛け合い、魅力的なキャラクターで隅々まで「完璧」でした。期待以上!最高でした。
特に引き込まれたのは、綾野剛演じる野生児キャラ「伊吹藍」。最近、綾野剛出演作品で印象的な作品が「影裏」「楽園」「怒り」「日本で一番悪い奴ら」など、シリアスな役柄ばかりだったので、伊吹のような“底抜けに明るい、天然な野生児キャラ”はとても新鮮でした。そして、自分自身がおばあちゃん子だったこともあって、祖母と孫娘のストーリーは無条件に泣けてしまうのですが、EDの「感電」が流れるシーン。”水溜り”の演出が、本当に堪らなかった。“演出”のチカラって凄いなあ…!と唸りました。

そしてさらに期待が高まる第2話です!

※以下、ネタバレあります※

第2話「切なる願い」について

7月3日放送分。初見での感想は、ものすごく正直に言って、序盤から中盤まで、“第1話と比べるとちょっと地味だなあ”と思っていたのです。1話目のようなカーチェイスシーンが無さそうだし、車も横転しないし。

伊吹(綾野剛)と志摩(星野源)がパトロールをしていると、伊吹が隣を走る車に違和感を抱く。そんな中、警視庁から殺人事件の容疑者が凶器を持って逃走しているという無線が入る。容疑者の特徴から伊吹は、隣の車に容疑者が乗っているかもしれないと察知し、追跡する。(公式サイトより)

逃亡中の殺人事件の容疑者・加々見と、人質として一緒に行動する田辺夫妻と、メロンパンの移動販売車で追う志摩・伊吹。

志摩&伊吹の車中での掛け合い、「俺を殴った志摩もクビにならないとおかしい」「おまえは頭がゆるふわなんだよマジでもー!」とか、笑いどころ満載で最高でした。中盤まではメロンパン販売車で無茶する気配もなく、ちょっとロードムービーみたいな雰囲気でした。(あと伊吹の全身白コーデが可愛い)

車中での田辺夫妻と加々見の空気が、少しずつ変化していくに従って、自分自身もどんどん加々見に感情移入していって、“無実だといいなあ”と思うようになりました。

けれど、東京から山梨に入ってからの展開が、どんどんシリアスさが増していって。志摩&伊吹の掛け合いのおかしみと、事件や現実の重たさの、ギャップとスピード感が、本当に凄いなと思います。

第2話の凄いところ

息子のことを信じてやればよかった、と後悔して泣く田辺さんが切なくて。
「無実を証明しろ!行け!」「逃げて!」と叫ぶ夫妻、走って逃げる加々見。
ここからの展開の、感情の揺さぶられっぷりが半端なくて、本当に神ってます。

交差する感情

2回目以降の視聴だと、ここの、気持ちの交差というか、
「疑っている」志摩、
「信じたい」伊吹、
「信じている、(今度こそ)助けたい」田辺夫妻、
「やっていない(と自分自身が信じたい)」加々見、
「(犯罪を犯していないと)信じたかった≒“救われてほしい”」視聴側の気持ち
…という、それぞれが抱く感情の交差が強烈に実感できて、それが辛くて、切なくて。
同時に、本当に野木さんは凄いな、と感服しました。それぞれの“切なる願い”が絡み合い、交錯してすれ違うけれど、最後に希望を生む様が。

重なる記憶と共感

伊吹の昔語りにあった「誰も信じてくれなかった、けど、ひとりだけ信じてくれる人がいた/嬉しかったなあ」と言う言葉が、
田辺さんの「息子を信じてやれなかった(だから自殺した)」という言葉と重なってきて。

信じてくれた人がいたことで救われた伊吹と、
誰も信じてくれなかったから死を選んでしまった田辺さんの息子さん、
そして田辺さんから信じてもらっている加々見は、どうなるのか…
それに気付いた時、視聴側は(どうか加々見には、救いがありますように)と願うようになったのでした。
加々見が救われることで、田辺夫妻も、救われる筈なんだと。

絶望と希望

クライマックス。もう、ここのシーンは、見るたびに泣いてしまう。田辺夫妻の呼び掛けに。
「加々見君!ごめんね、最後まで付き合うって約束したのに、ごめん」
「いつかまた3人でドライブしよう!今度こそ、うどんを食おう」
「いつかまたね」
「ごめんね」
ここの田辺さん(鶴見辰吾)の声が、切実で。この言葉が、何もかもを無くした加々見への、未来への希望になるんですよね。
人はやり直せるんだなって、見ている私達も信じられる。
そして加々見が頭を下げたことで、田辺夫妻も未来への希望を持てたんだと思えて。

ここで「感電」のサビが流れるのが、また、最高にいいんですよ…!泣くしかない。

塚原さんの推しショット、「富士山と加々見」のショット、やばかったです。
そして顔を上げた加々見(松下洸平)、めちゃくちゃ良い表情でした。初めて目に光が、強さが灯って。それが、田辺夫妻の気持ちが伝わった証拠だとわかって…
夕暮れの光の、色合いの美しさも相まって、たぶん永遠に忘れられないシーンです。

第2話を振り返ってみると、すごくシンプルなストーリーなのですが、その分より濃く深く、登場人物たちに感情移入できて、引き込まれていったのだと思います。

第3話「分岐点」について

10日(金)の第3話は、まさかの「アンナチュラル」から西武蔵野署の毛利刑事&向島刑事が登場…!
楽しみすぎて、「MIU404」と「アンナチュラル」をリピートしまくっています。
「アンナチュラル」と「MIU404」の世界が繋がっていると思うと、嬉しくて仕方ない。

回を重ねるごとに、きっと志摩の過去に、伊吹が深く絡まっていくのだと思います。その展開もめちゃくちゃ期待です!
毎週金曜日の楽しみができて、嬉しくて仕方ないです。

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