その場でしか感じられない世界。-みみをすますように 酒井駒子展-
ずーっとめちゃくちゃ行きたかったこれ!
東京開催時に、終わった直後に知って、行けなかったのが悔しくて。
ほかの場所での開催を待ってやっと行けました!!
酒井駒子さんの絵がすごい好き。
最初に読んだのは、「ビロードのうさぎ」だと思う。
うさぎのイメージが印象的だった。その割にはなんかさみしい印象とざっくりあらすじくらいしか覚えてなかったりするんだけど。
(表紙や最後のうさぎのイメージはすごく覚えてる。)
でもあのタッチと雰囲気がすごく好き。
よるくまちゃんは、子供たちが小さい頃に暗記してしまうくらい読んでたなー。
私が好きだったからよく読んで、よく読むから子供たちも好きで、親子でかなり暗記できた気がする。
よるくまちゃんはよるくまちゃんで好きな感じの絵なのだけど、ビロードのうさぎと同じ人が描いてるなんて、最初は気づかなかった。
そこから、絵はすごい好きだなぁと思いつつ、ほかの絵本を買ったのは結構最近になってからかもしれない。
あのタッチの、かわいくて独特の世界観の、ちょっと怖かったりする不思議な物語。
絵本というより、イラスト集に詩がつけられたみたいな雰囲気のものたち。
(「金曜日の砂糖ちゃん」、かわいい絵とうらはらに怖い。かわいさが怖さを引きたててる感じで余計に怖い。)
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で、見に行った展示。
絵本の展示だから見たことあるものも多いかな?と思ったけど、そんなことなかった。
というか、全部の絵本のほぼ全部のページがあるんじゃない?っていうくらい、たくさん展示されていた。
絵本の絵なんだから、絵本で見れるんだけど。
でも、展示だからこその見せ方っていうか世界っていうか。
そういうのがすごいいいなって思う。
絵本の中を歩いているみたいだった。
森や原っぱがあって、風があって、そこに宝物のようにおかれている絵たち。
樹々の間からのぞく絵、木の洞にひそむオブジェ、風のように流れる言葉。
奥に進んで写真不可エリアでは、天井から細い布に書かれた文章があちこちに流れるように垂れていて、その下に木の台の上に飾られた絵があったり。
さらに進むと木の壁に囲まれた中で、壁にある絵がたくさんと、その真ん中に小さなテーブルと椅子があり、座りながらテーブルの上に飾られた絵が見られるようになってたり。
暗幕で覆われた小さな部屋の中には、ほかと違う少し黒っぽい色味の木の台の上に並べられた、よるくまちゃんの絵があって、それも座って見られるようになっていた。
絵本コーナーも木のベンチだったと思う。
知らなかった絵本もあって、またほしいのが増えた。基本的に大人っぽい色合いなのが好きだけど、でも「きつねのかみさま」の明るい色味のもいいな。
全体的に木に囲まれていて、森の中っていうのがぴったりで。
ちょっと怖い雰囲気のお話も、森の空気感でやさしく飾られて、絵のかわいさきれいさのみが出てくる感じ。
絵自体は、絵本とか図録とかでも見れるけど、この雰囲気はこの会場にこないとわからない、ここだけでのものだなぁと思った。
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そう思いつつもしっかりグッズは買って帰るけど。
これでも一応そこそこ厳選したいろいろ。
図録は書籍扱いで一般販売もしているので、今回行けなくても図録だけは手に入るっていうのが最終手段ではあった。
図録だけでもかなりすごいんだけど、これで十分満足はするんだけど、でもやっぱり見に行ってよかったなと思う。
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ライティング・ライフ・プロジェクト0期満席にて受付終了いたしました。ありがとうございました。
次回は9月ごろの募集を考えています。
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