見出し画像

皆の強みを解放する旅人サキコの話 第2章

ダンスはわたしを解放するツールとなった。
全身で表現する行為は魂を喜ばせるに足ることとなり、わたしがわたしへと蘇っていくのをまざまざと感じる。
何かを始めるのに遅すぎることはないのだと悟るのだ。

時を同じくして
こころの声に耳を澄ませるため、
学ぶことも始める。
書籍やピンときた発信者を追うことはするが、基本は独学である。

なぜあのとき、ぞんざいな扱いを受けたのか。
なぜあのひとは、心と裏腹な行動をするのか。
なぜ空は青いのか、なぜ猫は鳴くのか。
まるで小さな子どものように、なぜを繰り返すことで
学びは深まっていく。
引き寄せの法則や量子力学を体現するわたしを形成することに。
これを体感することとなるのは、少し先のお話。


相変わらず頑張りすぎるほど頑張れるエンジンを搭載していたため
仕事は悲しいかな成果につながってしまい、周囲の期待もあいまって
私はまた無理をする。そして、ついには身体が悲鳴をあげるのだった。


このままでは、
身体もこころも限界を感じてしまう。
そうなる前に、もう一度、こころの声に耳を澄ませる。


わたしは、ダンスがしたい!
ダンスの聖地へ、こころの声が手招きするほうへ、向かう!


そう決意し、本場アメリカへと留学を決意するも未曽有のウィルス騒ぎの時代へと時は移ろってゆく。春には新生活を始めようと胸を高鳴らせていたはずのわたしは、またしても志半ばで夢を絶たれる。
神様は、試練ばかりを与えるものだ。
…などと言っていられない。
ここから、動き出さなくては!


そう強い信念に突き動かされ、
気付けば仕事も貯金も人脈もないまま、
東京に降り立っていた。
この強い信念を表現しようと、気付けば真っ赤に髪を染めていた。


東京はわたしをわたしに還す手助けをしてくれた。
ツテもアテもないはずだった生活に気付けば仲間ができ、大好きなダンスも仕事になり、恋もして、側から見れば順風満帆に見えていたのかもしれない。


だが、実情はまったく異なる。
お金もない、生活もままならない、恋人も失う、
無いものばかりに疲弊していたわたしに、
友人だった彼女が声をかける。
このとき、30代半ばにして、
人生で初めて他人とともに自分自身を見つめ直す経験をする。メンターというそれである。


彼女には感謝しかない。
ここで、わたしは、自分のなかに〝ある〟ものに目を向ける。


自分の強みには自身では気づきにくいこと
それを気づかせてくれる存在のありがたみ
ときに叱咤しながらも
魅力を開花させることに真剣に伴走し応援する
誘導や営業ではなく
経験からの言葉を伝えることで
道標を見つけるサポートをする、
自身のために学んでいたタロットカードやホロスコープを
占いではなく統計学の観点から改めて学び直し、
よりポジティブへとマインドチェンジしてもらうためのツールとして捉え始めた。


コンサルを生業とするわたしの誕生である。

つづく



この記事が参加している募集

一度は行きたいあの場所

あなたの人生、物語にします。 ときに憑依して執筆しております。 あなたからのサポートが励みになります。 感謝!