見出し画像

curious ladyは今日も行く 第5話(最終話)

出会いは、夜の公園でした。

ウェブ広告のアルゴリズムに
すっかり外国人好きが見透かされていたある日のこと。


偶然見つけたイベントで
性別国籍年齢不問、
たくさんのコミュニケーションが生まれた夜に
わたしたちは出会いました。


友人たちからは
「ひとりでG7が開けるね」とカッコワライの揶揄をされるくらいには出会いを積み重ねてきたわたしでしたが


その出会いは、
わたしを『条件』という柵から抜け出させてくれる、自然体そのものでした。


気づけば出会ったその日から
毎週、次の約束が決まっていきました。


国籍にかかわらず『告白』という文化を選ばず
一緒に居続ける、イコール交際、というステータスとなる付き合いはあって
彼とのそれも、
ああ、これはもうステディってことかしら?と
確信めいたことは切り出されなかったので
思わず遠回しに確認することもあったけれど


楽しい
一緒にいて心地よい
また会いたい
別れることが想像出来ない
離れる気がしない


好き、というのは
こんなにもシンプルでまっすぐなものだったことを
わたしに思い出させてくれました。


オンナも30を過ぎると
結婚願望に縛られ、
大婚活時代の利便性と非情のはざまで揺らめくものです。


身長、職業、出身、年収、家族、国籍、


生まれたところや皮膚や目の色で
決めつけられるのを厭うくせに
自らは男性をセグメントしてみせて
ともすれば意地の悪いわたしになるところでした。


彼に出会わせてくれた運命にハグをし
穏やかな自分を迎え入れることができた人生は
これまでのすべてのストーリーの伏線を
美しく回収し、
わたしという人間にさらなる素直さと
彼という人間にありったけの笑顔を授けてくださったのでした。


それからというもの、
男のひとは決意と行動が比例するのは国籍不問で
ハードルしか無いと懸念していた彼のご家族にも
大いなる愛と信頼をお寄せいただき


わたしたちは、
ふたりでこれから向かえる将来を
より明確なものへと踏み出すこととなりました。


めでたし、めでたし。


BGM
Simple / Mr.Children





これは、
シンデレラストーリーのようで、
ごく普通の、
好奇心の向くままに生きる女の子のお話です。


CLに出会えたことに感謝と
偏見のない大いなる愛のカタチに
わたしからも目一杯の抱擁を贈ります。


まるで小春日和のような彼女の笑顔に
わたしのこころは満たされ、
新たに始まったCLと彼とのストーリーを
いつかまた物語として綴りたい、
いまはそう、心躍らせています。


curious ladyは今日も行く

おわり

#令和の紫式部
#あなたの人生代筆家
#代筆家

あなたの人生、物語にします。 ときに憑依して執筆しております。 あなたからのサポートが励みになります。 感謝!