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他者にとっても意義あるテーマ

#note100本ノック
本日は5本目です。

大学院の質的外国語教育勉強会に参加しました。月に1回くらいの頻度で、今はこちらが課題図書です。

太田裕子(2019)『はじめて「質的研究」を「書く」あなたへ』.東京書籍

今回は第3章、第4章について。第3章は研究の問いについて、第4章は先行研究についてでした。

他者にとっても意義あるテーマ

そもそも「研究」とは何をすることなのか。第3章にいくつかの答えが提示されています。いちばん心に残ったのはこちら。

「(5)実社会や研究における問題に対し、解決策を示すこと」というのは、「研究」が社会や学術界にとって意味のある活動であるべきだという側面を表しています。とても大切な側面です。

太田裕子(2019)『はじめて「質的研究」を「書く」あなたへ』.東京書籍.pp.48

これは、当然といえば当然。ですが次の一節を読んで、自分に足りない視点はここかと思いました。

いくら自分にとって切実なテーマでも、他者にとっても意義あるテーマでなければ、ひとりよがりの研究になってしまうでしょう

太田裕子(2019)『はじめて「質的研究」を「書く」あなたへ』.東京書籍.pp.48

そう、これです。自分の想いの強さが、社会的意義、他者にとっての意義よりも色濃くなっちゃうんですよね…だって自分は知りたいわけですから…。

100本ノックは、他者にとっても意義のあるテーマとして、実践を示していこうって思って始めたのに…すでに研究の話を入れているし!(まだ5本目)

しかし、これもわたし。混沌としている自分の内面を100本書き綴るうちに整理していけるのではないか、ということを期待しているんだった。

100本ノックは実践中心。でもわたしのなかにはこの研究への想いもふつふつしているのです・・・ということが昨日今日のアウトプットを通してわかりました。

もうひとつ、心に残ったこと。

研究について書いてしまったついでに、今回、心に残ったことばをひとつ。先行研究について書かれた第4章より。

佐渡島・吉野(2008)は、「幹にあたる文献」と「枝にあたる文献」を見分け、「自分の研究がどの枝にあたるのかが自覚できたらよい」と述べています。

太田裕子(2019)『はじめて「質的研究」を「書く」あなたへ』.東京書籍.pp.73

この幹と枝という表現に接して、先生がおっしゃった言葉が、「いろいろなところでタネを拾って、芽を出させておく。育てておく。それがいつか幹になっていくかもしれない。」でした。

わたしは研究者というよりは教員としての自覚の方が強く、学習者にどんな力をつけられるか、ということが自分の一番の関心です。つまり実践をよくするために研究をする、という立ち位置。

実践をデザインしながら「これはどんな研究になるだろう」といつも考えているのですが、それが「タネを拾う」「芽を出させておく」にあたるかな。

芽吹いても育っていくかはわからない。でもいつか幹になる芽を育てられたらいいなあ。

研究のはなし、終わります。

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