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(55)ラッキーアイテム ハリネズミ

リア・スタンのブローチを扱うようになって8年余となります。
当初は、やはり猫やキツネなど彼女の定番アイテムを手に取っていただくことが多かったのですが、
最近の動向と言えるのでしょうか、ラッキーアイテムを選ばれる方が増えたように思います。

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特に昨年あたりから、幸運を呼ぶと言われる、
このハリネズミのブローチは大人気です。

はりねずみ

ハリネズミは、「西洋シンボル事典」八坂書房 によると、

「中国でや日本で富の寓意として神格化されて敬われているハリネズミは、
(西洋)中世の象徴表現では、
一方では吝嗇(りんしょく:
「吝嗇」には金銭やモノに対してケチであること、またそのような人を表す意味と、
転じて「心が狭く気持ちや考えが卑しい、またはそういう人」という意味がある)
と食欲の比喩であり、
すぐに逆立つ針のために怒りのシンボルでもあるが、
しかしまた一方では蛇の狩人、それゆえ悪の敵対者として肯定的な評価もなされている。
後者の意味では、はりねずみはマリアや幼児イエスと一緒に絵画に描かれ、
悪魔の克服を示唆することがある」

と、あります。

先行きが見えない昨今、
祈りであったり、お守りの意味を持つアイテムを身に付け、
気持ちを上げたいと思っていらっしゃる方が多いのかもしれませんね。

ブローチの歴史をざっとここでお話すると、
元々は、今のボタンなどと同様に衣服の留め具として使ったもので、
中世初期まで装いの重要なアイテムでした。
中世、ルネッサンス期、時代とともに意匠性が高まっていきます。

18世紀に宝石を飾ったボタン、時計などに関心が移り一旦下火になるものの、
フランス革命後、カメオの流行とともに勢いを復活させます。

とは言っても、大多数の庶民には手の届かない贅沢品で、
20世紀にはいって、コスチューム・ジュエリーの誕生とともに
素材が手に入りやすいものを使えるようになり、
広く一般的になりました。

身に付ける装飾品のモチーフに意味を持たせる文化は、
古今東西ありますが、
特にブローチはデザインに反映させやすく、
美術館などでみかけても時代を映し出す面白いデザインのものを多数見かけます。

亀、うさぎ、カエルは多産であることから繁栄のシンボル、
キリスト教でいうと、亀が洗礼のシンボルであったり、
馬が恐れをしらない伝道者を意味していたり・・・

リア・スタンのブローチの中にも、
意味を込めたもの、ラッキーアイテムは多数見かけられ、
紹介者としても知識欲が多いにそそられる部分です。

その辺のお話も日を改めてまたご紹介させていただきますね。

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ハリネズミと言えば、最近関西のあるフランス展で
このハリネズミのブローチを8歳のお嬢さんが一目惚れされてお求めくださいました。
もちろんお母さまもご一緒でしたが、
しっかりと自分の意志で、「これが好き」と迷わず選んでいました。

私のリア・スタンの紹介冊子もパラパラとめくって、「綺麗~」と
何度もため息をついて、こちらも幸せな気分にさせていただき、
紹介者冥利に尽きるひとときでした。

はりねずみ1


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