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1on1成功のポイントは人選から

1on1を実施するにあたり、「この人の1on1は誰が担当するのが良いか?」と考えたことはありますか?

日時の調整や場所の選択には考えが及ぶかもしれませんが、企業では上司が行うのが当然で、「誰が行うか」という選択肢など、そもそもないかもしれませんね。

ですが「1on1」はとても大事なものです。
以前の記事(「本音を引き出せてこその1on1」)にも書きましたが、効果的な1on1 を行なうためは、「心を開く」ことが大事です。
「誰が行うか」を重視しないなんて考えられないと思いませんか?

誰にでも心を開けるのでしょうか。
直属の上司は、必ず相手の心を開けるのでしょうか。

もちろん業務上の話も必要ですから、上司が行うことが自然で、必要なのかもしれません。ですが、心から組織の成長、その人自身の成長を願って1on1を実施したいのであれば、「心を開ける人との1on1」を目指すべきだと思うのです。 

かと言って、上司との1on1とは別に、心を開ける人との1on1をもう一度、と何度も実施するのは無意味ですよね。

ですので、上司が「部下が心を開ける上司」になれば良いのです!形ばかりの1on1ではなく「心を開いてもらい、本音を引き出す1on1」を実施できる上司です。

1on1を実施する立場の方には、今一度ご自身を振り返っていただきたいです。

相手が心を開くか否かは、日頃の関係性にも大きく影響されますが、1on1の時だけでも効果的なこともあります。
心を開く1on1を実施するためのスキルは一朝一夕に習得できるものではありませんが、3つのポイントをお伝えします。このポイント、簡単ですが効果はあります!

1)「問いかけて相手に答えてもらう」を基本とする
矢継ぎ早に質問攻めにしません。一つ問いかけたら、相手が考え込んでいても答えが出てくるまでじっくり待ちましょう。

2)自分(上司)の存在感をなくす
目標設定や現状の確認、今後のミッションが話題になっている時に、上司の存在が邪魔になることがあります。「こんなことを望まれているだろうな」と期待に応えようとしたり「これを言ったら出来ない人と思われる」と本音を隠したり。
あくまでも「相手が自分の心に向き合う」ことに集中させるように、圧を感じさせないこと。また、誘導する話し方はしないこと。視界に入らない着席位置にするのもおすすめです。

3)アドバイスはしない
相手が間違えていることを言ったり、道をそれていると思っても、すぐにはアドバイスしません。相手は話しているうちに、自分の考えに気づくこともあるのです。「相手の心」をとことん聴きます。アドバイスは、最後の最後に一言添えるだけ、という意識を持ちましょう。


この3つを押さえるだけでも「心を開ける1on1」に近づくことが出来ます。

いつも指示を出している上司が存在感を無くす、黙るなんて、調子が狂いそうでしょうか。
ついつい自分の思いを伝えたくなったり、相手が黙りこんだら戸惑うかもしれません。

しかし、1on1の際、上司という立場だけで、相手は想像以上に圧を感じているものなのです。いかにこちらの空気を消して、相手の素直で率直な気持ちを引き出せるか。ここに注力してみると、効果的な1on1になるに違いありません。

ちなみに私は、相手が答えを探したり少し時間が欲しそうなときは、敢えて目線を外したりノートのページをめくってみたり「ゆっくり自分の世界に浸っていいですよ」という雰囲気を出すようにしています。

効果的な1on1にするための鍵は、「心を開いてもらう」ことです。そのために、まずは人選から。そして、誰もが相手の心を開く1on1を行なえるようになることを願っています。


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