K-文学のはじまりに思うこと

仕事を始めてから本を読む機会が減ってしまった。
正確に言うと車通勤になってから、だ。

かつて、東京でグラフィックデザイナーとして働いていた頃は電車通勤であったし、電車に乗ったら本を読むという時間があった。しかし、今私が住んでいるところは地方都市で、生活には車が必須という土地である。運転をしていれば通勤中に本を読むことはできない。また、ライフスタイルも変わり自分の時間を持つこともなかなかできなくなってしまった。
知らず知らずのうちに、本を読むことから疎遠になっていた。そんなわたしが何故今再び本を読み始めたのか。

それは、新しい世界を知ったからだ。

きっかけはBTS
ある日突然、K-POPスター、今や世界のスーパースターとなったBTSにハマったからに他ならない。
韓国語を母国語とする彼らに興味を持った時、彼らを形造るルーツや文化を知りたいと思った。まずはじめたのは韓国語の勉強だった。ハングルの아からはじめて、なんとなく読める単語があるレベルだ。今はスマホの中にいい翻訳アプリがあるからどうしても頼ってしまうし、勉強の時間もわずかで遅々として進められていない。

「82年生まれ、キム・ジヨン」
韓国について触れることができるものはなんだろうと考えた時に、思い浮かんだのがチョ・ナムジュ著の「82年生まれ、キム・ジヨン」だった。
日本語版は2018年12月に刊行されている。当時本屋には平積みされ大々的ポスターが貼られていたのを何度も見ていた。何よりカバーのインパクトがあった。
顔が抜かれた女性のイラスト。顔の部分には荒涼とした景色が描かれていて、まるでマグリットを連想させた。何より私自身「82年生まれ」だった。
しかしその時は、わたしに本を手を取る余裕はなかった。2018年といえば息子を産んだばかりであったし、子どもの面倒をみることで精一杯だったのだ。

記憶に残すために
今の私のライフスタイルに大きな変化はない。家事育児仕事もある。しかしBTSから興味を持った韓国語、韓国文学に時間を割こうという気持ちの変化は大きい。わずかな大切な時間で読んだ韓国文学の書籍で感じたことを忘れないように、noteに備忘録を残していきたいと思う。

韓国語の勉強、読書、note。
やりたいことはたくさんあるのに時間も体力もない。果たしてどこまで頑張れるのか。

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