私が接客応対で大切にしていること  ~メンタル編~

なんだかんだと自分の興味がある仕事を手当たり次第にやってきた20代。

そんな私の初めてのバイトは大きなホームセンターでのレジ打ちでした。
品出しや接客応対ももちろんありましたが当時はレジがメインで、13時~17時までずっとレジ。
お客様が並ぶときはまだ時間が経つのが早く感じられましたが、誰も来ない時間はただただ地獄。

10分経ったかな、と思って時計を見たら3分しか経っていなかった絶望ときたら…。

小さい地獄を作るなら、こういう地獄も有りじゃないかな…と現実逃避しながらも学生4年間お世話になりました。


それと並行して、声優に憧れていた私はある事務所にお世話になり、MCやコンパニオンとしてイベントのお仕事に就くこともありました。

あの時は…心の成長も何も知らない未熟が歩いているようなもんで…。
地方のショッピングモールや会場に1人で行き、現場でリーダーの方(その日初めてお会いする)と合流し1日のイベントを緊張と失敗と恐怖と共に乗り切ると言った感じでした。
知らない土地へ早朝に行き、知らない人と合流して、よく知らない商品を宣伝する…。

今の私の対応能力、臨機応変、対人接客の底力は確実にここで着々と私の体に染み込んでいきました。

その後、手先が器用になりたいと思い(私のイイ女リストに『手先が器用な人』とあったもので…)天然石を扱うアクセサリーショップに就職し、お客様の希望を聞きながらその方に合ったアクセサリーを作成していくお仕事に就きました。
天然石の名前や鉱物学をなんちゃって独学で学びつつ、アクセサリーを作成するのは思い返せばなかなかハードなお仕事でした。
色の配列やデザイン、センスも私には一切育っていませんでした。
なんて言ったってファッションの『ファ』の字も興味ない人ですし、オシャレの『オ』の字も知らない人です。

でもこれが不思議なもので。
勤めているとある時から、スラっと出来るようになるんですね。
自分の中でパターンが出来てくると言うか。

そのパターンが出来てきたら次は効率をよくしようとして工夫が始まります。
例えば、お客様が漠然と色も形も全てにお悩みだったらお客様が答えやすい質問をして導いていくとか。ちょっとした鉱石の知識を披露して「おぉ~」と感心してもらって和んでもらうとか、マニュキアを面白い柄で塗って指先から話を膨らませてもらったりとか…。
オリジナルアクセサリーを作らせていただくって、ある意味カウンセリングみたいな感じで今から考えたら小娘が凄い仕事を任せてもらえてたな、と思います。

私の人を見る目が養われたのはこのお仕事のおかげかなと思います。
本当に色んなお客さまが来られましたので…。この話はまた思い出したらアップしていこうかと思います。
ただ、私はこの時あまり自分に『常連様』という常連が付きませんでした。

さて、残念ながらそのアクセサリーのお店は閉店、私は退職の流れになりました。
と言っても、既に技術は自分のOKラインまできていたので退職をお願いしていたので、タイミングが上手く重なりました。


その後の私は転々と職を変えていきました。短日バイトや2,3か月の帰還バイトも多かったです。
着ぐるみ、工場、テレアポ、受付、データ入力、紅茶専門店、薬局、大手雑貨メーカー店…などなど。
工場も3,4件の様々な場所に行かせていただいたり、着ぐるみも色々着せて頂きました。

そうして、色んな人と出会い、色んなことをして迎えた30代。


私は現在、アパレル店員です。


なんだってそうなった?
ファッションの『ふぁ』の字も知らないままアパレルに入りました。
私はオシャレが好きなわけでもありませんし、着こなしが上手い訳でもありません。小学生の頃の写真を見たらジャンパーをズボンにインしていたあり得ないファッションセンスを持ったお子様でした。(ファッションというか機能性重視でお腹が冷えないようにしてたんだと思いますが)

そんな私が勤めだしたのは、本当に小さなきっかけでした。


私はそのころ大手の雑貨店に勤めていたのですが、私にとってキツイ場所で心が苦しいまま勤めていました。

ある時、フラっと立ち寄ったショッピングモール。
私はあるお店の前で立ち止まりました。

そのお店のマネキンが着用しているお洋服がキラキラ輝いている気がしました。
心がパッと明るくなるのを感じて…


『アレ?お洋服ってこんなに人の心を癒すものだったの?』


と、自分の中で感動と驚きが起きました。
そうして、心がしんどくなっていた私を救ってくれました。


そしてそして、このお店に恩返しがしたいと思い、気が付いたら退職をお願いして、今のお店に履歴書を送ってました。


現在はそのお店のスタッフとして日々働かせていただいてます。


雇用状態はパートという括りになります。


さて、自己紹介もほどほどに…今回タイトルにある『私の接客応対』について書き始めようと言うきっかけの話に移りたいと思います。

私は先ほども書かせていただいた通り、『パート』という責任もほどほどの社員さんよりも数字にお気楽でいられる地位にいます。
約束された時間にお店に行き、そこに居れば賃金が発生する…時間を切って売っている状況です。

要は、その時間、ボーっと居ても賃金が発生します。逆に一生懸命働いてもお金がもらえます。

ボーっとしてても一生懸命してても同じ賃金です。

様々な現場で、上手い事人の目を盗んでサボりつつやる方と真面目に一生懸命される方を見てきました。皆同じ金額が支給されます。
では、同じ金額をもらうのであれば、どうしたいか。どうすれば得か。どうすれば楽か。

きっと程々に力を抜いて、程々にやって、賃金を頂く方が賢いかもしれません。


私はずっとその狭間で悩んでいた気がします。
一生懸命やっても同じ金額なんだ、と自棄になったり『もういいや』と手放したり…。一緒になって楽をしてみたり。
でも一生懸命やった分だけきっと評価してくれる人は居ると頑張ってみたり。

気分であっち行き、こっち行きとさせていただいております。現在も。

ただ少し私の中で変化がありました。
私はずっとどなたかの評価…それは上司だったり同僚だったり後輩だったりですが、その方々からの評価を求めていました。

すごい、カッコいい、仕事が出来る、助かる、任せる…。

最初は自分のために色々と勉強をしていたはずでした。
アクセサリーショップに勤めた理由だって、手先が器用になるため、でした。

しかし、段々と自分でも気が付かないうちに評価されないなら頑張っても馬鹿を見る、とか、どーせ同じ給料なら楽してもらおう、などなど。

頑張らない言い訳をして楽に流れていました。


でも元来の私は技術や知識が増えることが楽しいと感じる人なので、他人の評価に目が眩まない限り色々と勉強と経験を培ってきていました。

他人の評価、これが完全に気にならなくなったと言えば嘘になりますが…。


自分からの自分の評価の方にずっと重きを置き始めたのが最近です。


これもいろんな人との交流のおかげ、賜物です。


今は私が理想としていた、お客様ともスタッフとも仲が良い店員さんになりつつあるかな、と感じています。


そこで、自分が培ってきたものを言語化してアウトプットしてみようという試みを始めました。

ということで、今日から少しずつ私が接客で大切にしている事や技術など書いていけたらいいな、と思います。


拙い文章が電波に乗って誰かに届くことは少し怖さもありますが、誰かに読んでいただける機会を与えてもらっている感謝の方が今は大きいです。


自動運転でやっているところもある応対を今一度意識してアップデートする機会にさせていただこうとも企んでおります。

どうぞ、よろしくお願いいたします。


mako





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