クロミちゃん

私が昔付き合っていた彼は、少し不思議な人だった。

私は今、そんな彼を「人の姿を借りた猫」のようだと感じているし、
付き合っていた時は「小粒で辛い 奔放なクロミちゃん」のように見えていて、とても可愛く思っていた。

世間が付ける名前に興味はないし、
何より、私も誰かからラベリングされたらちょっと殺してやろうかと思う。

彼が不思議であることの何が問題なのかというと
度々直面する出来事の真意や要因が読めずに、言葉の鋭利さに傷つくことが避けられないということだ。

私の心がなくなってしまえばいいのに、
そうすればずっと一緒にいられたのに

しばらくはそんな風に思っていた気がする。

色々調べてみて、実際に私に起こった変化といえば
「祖母への接し方」だ。

少しでも「もしかしてこういう理由がある?」と見当違いであっても予想を立てることで、噛み合わない会話にストレスを感じなくなった。

「何事にも本人なりのしっかりとした理由がある」
「重要なのは相手の希望を額面通りに受け取るのではなく、本人の癖やこだわりを気にせず、コミュニケーションを取って安心させてあげること」」


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