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母へ

あなたは私を踏み躙りました。
二度と立ち上がれないほど徹底的に。
私はあなたを許しません。

でも、それがあなたの愛情だということもよくわかっています。
わかっているがゆえに、その愛情を素直に受け止れないことが苦しくて悲しいのです。

あなたが私に与えてくれた愛情は、私のほしい形ではなかった。
ただそれだけのことが、こんなにもあなたと私を引き裂いてしまうだなんて。
幼い私に、どうして想像できたでしょう。

あなたが私に惜しみない愛情を注いでくれたこと。
とても感謝しています。
それは私ひとりでは抱えきれないほどでした。

あなたの愛情を受け取れない私を
どうか、どうか、許してください。

わかっているから、だから、どうか。
受け取りを強要しないでください。
拒否されたからと悲しまないでください。

私は、そんなあなたの姿を見るのがとてもつらい。

あなたを傷つけているのは、ほかでもない、私なのです。
あなたが私に愛情を与えてくれる度に、私はそれを突きつけられる。

なんて、なんて、苦しいことでしょう。

私が私であることが、あなたを毎分毎秒傷つけているなんて。

それでも、私は私であることに決めました。

これからは、お互いに、それぞれの道を歩んでいきましょう。

溢れんばかりの愛情をもって
ここまで私を育ててくれてありがとう。

あなたの人生は
私のためにではなく
あなたのためにあるんだよ。

あなたが私から解放され
あなたの人生を歩むことを
心から祈っています。

もう、いいんだよ。
ありがとう。

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