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SFアニメ映画と言えば「オネアミスの翼」

今回は、「王立宇宙軍 オネアミスの翼」をやりましょう。

王立宇宙軍 オネアミスの翼』は、ガイナックス制作のSFアニメ映画。1987年(昭和62年)3月14日に劇場公開された。バンダイが初めて映画製作を手掛けた[6]
架空の惑星にあるオネアミス王国を舞台として、王立宇宙軍の士官シロツグが史上初の宇宙飛行士に志願し、仲間とともにロケット打ち上げを目指すという作品。
🌟もちろん、我々の地球ではソ連がガガーリンを打ち上げた訳ですが。

物語

1950年代の地球に似ている「もうひとつの地球」にある「オネアミス王国」が舞台となる。オネアミス王国がソ連邦、相手の共和国がアメリカに似ている感じである。
映画のオープニング/エンディングでは、「地球」の方の歴史を見せてくれるが、ここもなかなか興味深い。その後「プラネテス」にて、同じ様なオープニングが作られることとなる。

「打ち上げ失敗ばかり」「宇宙には戦う相手はいるのか?」とバカにされ、世間からはお荷物として見下されている王立宇宙軍。何故出来たのか、今ひとつ不明。宇宙軍士官のシロツグはかつては水軍[注 1]のジェット戦闘機乗りにあこがれていたが、仕方なく入った宇宙軍でダラダラ暮らしていた。要するに、モラトリアムである。
同僚たちと呑みに行った夜の街で、シロツグは献身的に街頭での布教活動を行う少女、リイクニと出会う。多少の下心を秘めてリイクニの家を訪れたシロツグだったが、彼女から「戦争をしない軍隊」である宇宙軍をほめられて思わず発奮し、人類初の有人宇宙飛行計画の宇宙飛行士に志願する。

リクイニと、シロと、マナ(女の子)

元々やる気のない宇宙軍の面々は驚き、呆れていた同僚たちもシロツグのやる気に感化され、宇宙旅行協会の老技術者たちとともにロケット打ち上げの準備を進める。ロケット、宇宙服、カプセルなどを開発し、シロの訓練も急ピッチで行う事となる。ここで水軍の戦闘機に乗って、初めて空を飛べるシロです。
またこの平行世界では、現在とは若干技術の進歩が異なっており、プロペラ戦闘機のプロペラが後ろについているのが特徴的。

ちなみに「スカイ・クロラ」というアニメでも、この後ろプロペラは出てきます。前翼機と呼びます。

試作機 震電

落ちこぼれ軍隊の凡庸な軍人から急に国家的英雄にまで祭り上げられ、TVCMにも出て牛乳を飲む?シロツグだったが、打ち上げ計画の裏事情(武器企業との癒着や、敵国との綱引き)、多額の税金を使う宇宙開発の是非(「ロケット飛ばすぐらいなら、橋作れ」)、開発責任者の事故死(エンジン開発主任)などのつらい現実に直面し、理想だけでは社会は動かないことを悟る。
さらに計画を妨害するため敵国「共和国」が放った暗殺者に命を狙われ、自己防衛のためとはいえ人を殺めてしまう。シロツグはリイクニに救いを求めようとするが、彼女と暮らす幼な子マナとの交流に心を癒される(「お星さま」ぐらいしかセリフがないが…)。
時間稼ぎの暗殺が失敗したため、共和国側はロケットそのものの奪取に出る。
打ち上げ当日、緯度の関係で隣国リマダとの国境近くに設けられたロケット発射台を目指し、侵攻してきた共和国のリマダ駐留軍と王国軍との間で激しい局地戦が始まる。カウントダウンが一旦中止されるも、シロツグは操縦席の中から仲間たちに発射決行を呼びかける。ロケットは弾丸飛び交う地上を離れて天高く上昇し、敵味方が見守る中、打ち上げは成功を遂げる。

衛星軌道上にたどりついたシロツグは、地上の人々に向けた放送を始め、祈りのメッセージを語りかける。

企画

本作の企画母体となったのは、日本SF大会のOPアニメを製作するために組織されたアマチュア映像集団「DAICON FILM」である。当時大学生だった山賀博之庵野秀明前田真宏貞本義行ら主要スタッフは『超時空要塞マクロス』や『風の谷のナウシカ』の制作現場に参加してプロの仕事を学んだのち、次の方向としてオリジナル商業作品の創作に向かった。
当初は製作費4000万円のオリジナルビデオアニメーション (OVA) として企画されていたが[7]、当時EMOTIONレーベルで映像事業に進出していたバンダイ山科誠社長への売り込みが成功し、2時間の長編アニメ映画として製作することになった。本作を制作するためDAICON FILMは解散し、1984年(昭和59年)にGAINAXが設立された。

タイトル

本作の企画構想時にスタッフが喫茶店で打ち合わせをしていた時、隣の客がロイヤルミルクティーを注文した。山賀はとっさに「ロイヤル・スペースフォース」という語を思い浮かべ、これを和訳した「王立宇宙軍」を企画タイトルにすることを閃いた[10]。「王立〜軍」という言葉は、イギリスの軍組織が「王立空軍 (Royal Air Force)」「王立海軍 (Royal Navy)」などと呼称されることを踏まえたものである。イギリスらしい嫌味?ですね。

おまけ

主人公のシロツグ役は俳優の森本レオが担当
戦場のメリークリスマス」で映画音楽を手がけた坂本龍一がアニメーションの音楽監督を担当した初の作品。王立宇宙軍の軍歌も作っているが、インタビューにて、本作に対しあまり気に入っていないんですと言及(黒歴史?)。
東宝東和側から、一日の上映回数を増やすため40分程度尺をカットするよう求められた際、企画の岡田斗司夫が「フィルムを切るのなら俺の首を切れ!」と啖呵を切り、阻止した[12]
ロケットの打ち上げシーンは、以下の特徴がある。
1.ロケット自体はソ連のものに極似

2.打ち上げ時の氷が落ちるシーンは特にアポロ自体のサターンV型に似ている(これを手で書いたとは…)

終わりに

なんだか今頃盛り上がり?、今月4Kリマスターの劇場再公開とか、BD販売とかあるそうです。興味のある方は、どうぞ。



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