見出し画像

垣根を壊さなければ、外には出られないのです。突然ブレークした広告会社。

中山マコトです。
ある中堅の広告代理店があります。
年商は約160億、販売促進に特化した会社です。

一見、よさそうなんですが、それはあくまでも、無理やり、ポジティヴな言い方をした場合。

実態は、マス(テレビ、新聞、雑誌、ラジオ)の広告を手がけさせてもらえず、大手の代理店が食い散らかしたあとの細々した現場仕事とか、手間のかかる制作物を、短い期間と少ない予算で押しつけられる、そんな雑事専門の会社でした。

例えば、大手代理店が2億円で受注した仕事のうち、1000万程度で、交通広告を全て仕切らされる。
利益率だって、メチャクチャ低いです。
ちょっとトラブルがあれば、その瞬間に「赤字」が出てしまう。
販促専門とは名ばかりの落ち穂拾い仕事、そんな、そう、完全な尻ぬぐいばかり。

だから、社員の定着率も最低な会社でした。
ある事を始めるまでは・・・。

私はその会社の取締役営業本部長に依頼され、キャッチフレーズ開発プロジェクトをスタートさせました。
そして、若手で前向きな2人のメンバーとミーティングを始めました。
たった3人のプロジェクトのスタートでした。

そして・・・・・

こんなキャッチフレーズを創り出しました。

『当社営業担当が、テーマごとに、当社スタッフ全員の中から最高のスタッフを選定します。当社は、会社の枠を外し、全社でクライアントのために取り組む会社ですから・・』

少し長いですよね?
これには少し、補足説明が必要です。

普通、広告会社は、売れっ子スタッフ、特にコピーライタとかデザイナーは大きなクライアントに張り付くケースが多い。

ですから、新規クライアントが出来ると、たまたまその時にヒマな、カラダが空いてるスタッフが担当するケースが多いんです。
で、クライアントからは文句が出る・・・と言う事なんですね。

でも、この代理店は、そのワクを外した。
常にクライアントのために、社内で最高のスタッフ編成が出来るように、社長以下一丸となって取り組んだんです。

その事を、社外に宣言して回る訳ですから、腕に自信の社員の士気は高まります。

ぬるま湯を求めている社員は、自動的に、必然的に辞めて行きます。

これで本当にやりたかった仕事が出来る!
辞めずに残った社員の中に、強烈なエネルギーが充満してきます。

スタッフがやる気ですから、営業も元気になります。
そして、営業とスタッフが、完全に一体となったフォーメーションが出来上がりました。
スタッフと営業の信頼感が、桁違いに上がってきました。

それから約2年。
その代理店は、今、業界でも元気で、クオリティも高く、しかもリーズナブルで腕も立つ!
そんな会社として、生まれ変わりました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?