枕の高さと体格(身長や体重など)は関係あるの?|整形外科医山田朱織

「枕と体格は関係があるの?」
これはとても重要なことで、枕の高さと体格というのは密接な関係があります。
一言で言うと体格が異なれば枕の高さが変わる。自分自身の体においても、太ったり痩せたり背中が丸くなったり、身長が伸びたり縮んだりそういった体格の変化で適宜枕の高さを調節しなければなりません。
その理由は体格が異なれば適切な寝返りに必要な枕の高さが変わってくるからです。
横向きになっていることを想像してみてください。もし柔らかい枕をしてグーッと頭が沈み込んでしまうと同時に肩も潰されてしまいますよね。
寝た時には、この寝た姿勢での肩幅というものがとても重要になってきます。横向きに寝た時に床と体の軸が平行になるようにしたいんです。
そのためには肩が少し前に出ることによって、柔軟に寝た時の肩幅というのを人間は調節しています。
しかし、一定の幅を超えてもっともっと潰れてしまって肩を圧迫する場合、朝起きた時から肩が痛い、首が痛い、凝るのみではなく、ずっと圧迫されていた肩が上げることができなくなってしまうこともあるんです。
機能にも影響する重要な問題です。
一方、適切な枕の高さ。これで寝ると肩は圧迫されません。もし低すぎる枕を使ってしまうと肩は圧迫されます。
また、高すぎる枕を使用した場合は、頭が持ち上がって首筋が引っ張られるので、結果的にこの首の神経が支配している肩や腕に神経痛が出てしまうんです。
高すぎる枕も低すぎる枕もダメです。
一人一人の体格に合った適切な高さの枕、これが朝起きた時体が痛くない、症状が出ない、快眠できる、いろいろな良い点がありますので是非、今日から自分の体格に合った高さの枕を使用するようにしてみてください。

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