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2024年1月10日 ”力づくでも笑え”

”力づくでも笑え”という歌詞がある。「夜明け前」という曲だ。初めて聴いたのは大学生時代だったか。当時は、このフレーズの意味がよくわかっていなかった。今は少しわかるような気がしている。

力づくでも笑うしかない日がある。眉間に力を込めて、腹を据えて向き合うべき日がある。そんな事を、この頃ようやく思い出した
別に当たり前のことなんだけど。世界は複雑で残酷だ。白人達は争いをやめず、日本人は彼らの争いの余波に戦々恐々だ。実に乱れた世界にあって、俺が今いる場所などずいぶんと穏やかなもんだと改めて思う。それなのに重く感じてしまうのは、俺という人間の弱さゆえか。強くあらねば。そう思うのは何度めだろうか。

過去、囲碁の院生時代だって争いばかりだった。争うことはもうやめようなどと悟ったような事を考えて(いるようで考えなしで)過ごしていた高校時代、結局は形を変えただけの争いの中にあった。忘れていただけだ
忘れていただけで、打ちのめされることばかりだったろう。そして、誰かを打ちのめしたこともあったろう。

大学時代、争う力もなく逃走の日々だった。上京してからもどこかで絶望していたのだろう。絶望しながら傲慢でもあったという矛盾した心境で日々を過ごした。最後にシステマと出会えたことで、あの日々もただの浪費におわらず済んだ。

忘れていた事を思い出しただけだ。人生は厳しく理不尽で元々だろう。
そのほんの隙間に、束の間の安らぎがあったりなかったりするのが生活だ。
緊張感の中で、誰かのために役立つ自分であるために頑張るほかはない。

苦がデフォルトであるならば、苦を避けようとしても仕方がない。
飛び込んで戦うほかはないのだ。

重苦しい日々だったとしても、どうせ過ぎ去ればひとときの夢みたいなもの。失語症だった院生時代も死にたかった大学時代も、その辛さを当時のように思い出せない。ならば、苦しいからと悲壮な面をしていては勿体無い。

力づくでも笑え。笑って闘え。
世界と。そして怠惰な己と。

以上、アニメ『ハクメイとミコチ』3話をBGMに書き終えた。
センは可愛い。

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