見出し画像

招かれざる客


今日の昼下がり
家のインターフォンがなった

〝ピンポーン〟


スマホを見ていた手を止め

あおいはインターフォンへ向かう

画面を見ると、、


明らかに営業マンという男の姿があった


『近くで水道の工事がありますので、ご挨拶に参りました。お忙しい中すみませんが、玄関先までお願いします!』


きた!

そう、あおいは思った。


葵の住んでいるところは新興住宅地で、ことあるごとにこうやってセールス・営業の人が回ってくるのだ。

『ご挨拶に参りました』

挨拶ならば、特にこのご時世、インターフォン越しでいいのだ。

『玄関先までお願いします』この手口には幾度となく引っかかった…。

出てしまえば最後…
営業トークに付き合うことになる。


『すみません、セールスでしたら結構です。』

正直にこう伝えた。

『いえ!セールスではなくて、本当にご挨拶に…』男は困ったように言う。


(やべ。失礼なこと言っちゃったな…人を見た目で判断してはいけない!決めつけるのも良くなかったな…とあおいは思った)

ガチャ…

『すみません、気分を害するようなことを言ってしまって…』とあおいは玄関先へ。

工事の案内の紙を見せながら『この期間に工事が入りますのでご迷惑をおかけします。』

と、爽やかに男は言う。



そして、おもむろにファイルを開き…

『それともう一つご案内がありまして…

〇〇にご興味がありましたらと…


当社の方で別の事業を始めまして、

もしご興味がありましたら…』

(えーーーーーーーーーー!)


(セールスやないていうたやんなぁー!?それで私、気分を害するようなこと言ってすみませんと謝ったやん!?まさかのオチきたー!www)



あおい『ああぁーーー…』

うろたえるあおい…。


それをみて男は『興味なかったですかね?』と申し訳そうに言う。


そして、そそくさと『お時間いただきましてありがとうございました…』と帰っていった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ってなことがありました笑

かなーり序盤の話になるのですが

『セールスでしたら結構です』って言うの…勇気いりません!?

2.3年前の私は言えなかったんですよね…!


文句たらたら胸に抱えながら、
笑顔を貼り付けて、ある程度話を聞いて、穏便に断って…

部屋に帰ってきてからモヤモヤ…イライラ…

居留守を使ってはご近所さんに『居るのにな、出てあげればいいのに』なんて思われてないかな?なんて、もやもや…


いや、こっちもウケるねw

こころが整っていなかった私。

・母親だしちゃんと対応しなきゃ
・良い印象与えなきゃ
・嫌な感じがしないようにしっかり断らないと…
などなどなどなど…

とっても視野が狭くなっているし
よくない妄想も挟まってくるし…!
良かれと思ってやっているけれど、相手に迷惑でしかない!笑


自分で自分を幸せにする!には程遠かったんだな…!

と振り返るきっかけになった出来事でした。

おわり

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?