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ペガサスと森

先日の朝の様子。澄みきって、遠くに見える日高山脈が雪化粧をしているのがはっきり見えた。

まだ牧草も青い
見た目は青々しているが、牧草の味はだいぶ違うようで、かなり選んで食べている感じ

羽が生えた⁈

いつもは私が愛馬に乗ってレッスンを受けているが、先日、久しぶりに指導をしてくれている方ががっつりと愛馬に乗って調教をしてくれた。

その次の日に愛馬に乗ったら、跨った瞬間から全く別の馬のようにスイスイと動く。軽く触れるだけで、速歩だろうが駈歩だろうが、簡単に出るし、いつもよりスピードも速い。巻乗りだって小さくも大きくもできる。すっごく自分が上手くなったような気がした。あまりにも気持ちよくて、まるでペガサスに乗っている(羽が生えちゃった?)みたいで、『ニルスのふしぎな旅』とか、『エラゴン』とか、空を飛ぶ系の物語の主人公になった気分だった。

上手い人って、きちんと自分で調教できて、いつもこんな風に軽いタッチで馬をコントロールしているのか。同じ乗馬というスポーツをやってるとは思えなかった。私は上手くできないことがいっぱいある。思った通りに思ったスピードで動かすまでに、無駄な力も時間も使っているし、時間をかけてもそこまで行かれないことの方が多い。狙った地点での停止もできちゃうなんて、なんかもう夢のようだった。

しばらく軽快に乗れる日々が続いて、愛馬に乗っていて、顔がニンマリしているのが自分でもわかるほどだった。もう嬉しくてずっと乗っていたいと思うほどだった。

森に入る

あぁしかし、私だけが数日乗ることで、私の調教となってしまうわけで、だんだんとおかしなことになって行く。あれっ、昨日となんか違う、あっリズムが悪い、曲がらなかった、図形がおかしい、となって、不協和音的な気持ち悪さが増して行く。

そしてついに、何をやっても、どれも今ひとつ満足の行かない騎乗となり、指導をしてもらっていても、違う!って自分でも思うのに上手く直せない。どうにかしなくちゃと思い、何かをしようとすればするほど、おかしくなって行く気がした。しょぼ〜ん。。。撃沈だ。

そんなダメダメな日は、どうすれば良いのか、指導者に聞いたところ、こういうのを森に入ったって言うのだそうで(つまりはスランプ?)、その日は騎乗をやめる、あるいはやりたいことのレベルをぐんと落とす、あるいはぐんとあげて、だからできなくてもしかたないと思う(粗治療?)とか、色々対処の仕方はあるし、実は馬も一晩馬房で過ごして、あれこれ考えるのか、次の日に一皮剥けたようになることもあるのだそうだ。だから調教は面白いとのこと。あぁ、そんな風に楽しめたらいいのだけど。とりあえず、私は目の前のことでいっぱいです。

そのダメダメな日は、結局、やりたいことのレベルを下げて、できることを確認するような騎乗をして終了。

明らかに私の乗り方の問題で、はっきり馬に伝えたいのに伝えられない、伝わらないもどかしさ。

ペガサスからは天と地。ペガサスが地上に降りて森の中に入ったら、羽が邪魔でうまく動けない的な…。トホホ。

今頑張って普通の馬にしているところです。羽なんて望まないから、出口探さなくちゃ。

牧草に力がなくなり、今日から乾草をいれてもらっていた
冬になると朝目覚めて窓をあけるとこんな感じ
庭の木々も冬支度

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