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植物〜地球を支える仲間たち〜展へ行ってきた

 2022年4月まで大阪市立自然史博物館で開催されていた、植物展に行ってきました。

言葉を発しない植物ですが、体から発する化学物質を用いて植物同士、また動物との間でコミニケーションをとっていることが知られています。

この植物展ではそんな不思議が多い植物について、いたるところに画像やビデオの説明がありました。
とても興味深かったので、記録として簡単にその時の様子をお伝えしたいと思います。
(参考:入場料 大人1500円)



植物のコミュニケーション


植物の中には害虫の食害を受けた時、揮発性物質を発することで、その害虫を殺す天敵に助けを求め呼び寄せているものもいるそうです。

例えばキャベツ。アオムシに食べられると特別の香りを出します。そしてアオムシサムライコマユバチというアオムシを殺す虫を呼びよせ駆除してもらうのだそうです。

またそのような物質を隣の植物も感じ取って、次に自分が害虫に襲われる前に、それに対処する準備をするこができるとか。
植物にも生き抜くための “意志” があるんだと感じました。



他にも、小さすぎる植物体、大きすぎるコケ、長生きの植物などなど、写真や見本がたくさん展示されていました。

下の写真はマダガスカルに生息しているキサントパンスズメガ。
セスキペダレという花の奥深くにある蜜を吸うため体長の4倍もの特別なストローを持った蛾です。つまりこの花の蜜を吸える、そして受粉できる唯一の生き物です。


わたしの手のひらより大きかったです


長生きする葉



メキシコの太すぎる木


根本周りは57、9m。幹周りは36、2m
世界最太の木としてギネス認定されている


大きすぎる花の集まり


インドネシア、スマトラ島の低地熱帯雨林に自生するこんにゃくの1種。花は典型的なサトイモ科の花序(花の集まり)で、巨大な肉穂花序(中心部分)とそれを覆う仏炎苞(特殊化した包葉)からなる。 
引用文


高さ約3mもある花は見ごたえがありました!
お子さんを横に立たせて写真を撮っておられる方も多かったです。
近くには開花の様子を記録した映像がありました。


実寸大模型 高さ2,72m
紫の花びらまでは130cmた


大きすぎる花


ラフレシアの仲間は東南アジアに約20種類が知られている。そのうちインドネシアのスマトラ島に分布するラフレシア・トゥアンムダエは直径約111cmの花をもち、最大の花として知られている。葉緑体を欠き、光合成を行わないラフレシアの仲間は、ブドウ科の木本つる植物(ミツバビンボウカズラ属)に寄生して栄養分を吸収する寄生植物である。
引用文


原寸模型 直径80cm!


実はわたしは、スマトラ島かボルネオ島で本物のラフレシアを見ることが夢です。
でもタイミングが合わず、地元の人でも花が咲いているのを見るのは難しいといわれています。

巡り会えるのはとても難しそう……。そんなわたしのために最近友達が写真を送ってくれたのです。ほのぼのとした温かい気持ちになりました。




大きすぎる種子


島に生える植物は、種子が大きくなる傾向がある。狭い島の中での激しい競争に勝つためだ。種子に栄養を蓄えておけば、他の種より早く大きくなれる。しかし最大の競争相手は親だ。大きな種子は親の近くに落ち、親の日陰になってしまう。オオミヤシの種子はお尻のような形をしており、肛門にあたる所から発芽する。芽は種子の栄養を使って10mにものび、親と離れた日当たりの良いところで定着する。
引用文


30cmくらいの大きさです


大きすぎる果実


ジャックフルーツはインド南部原産の高さ20mになるクワ科の常緑高木である。果実は最大級のもので35〜40kgになり、私たちが食べている果物の中では最大となる。一本の木に100個もの果実をつけるというジャックフルーツの果実は、哺乳類に果実が食べられることにより種子が散布される。果実は1つの雌花序の多数の花の子房に由来するもので、複合果あるいは多花果といい、パイナップルと同じ構造をしている。
引用文



本物はこちら↓です。
実はわたしはマレーシアに住んでいて、南国果物の中でもジャックフルーツが大好きです!独特な南国臭の中に甘い薔薇の香りがするからです。そして美味しい!ジャックフルーツについてはまたどこかで書きたいと思います。



食虫植物


ハエトリソウ(約100倍拡大模型)


約100倍の拡大模型


ハエトリソウの葉の上には、2mmほどの感覚毛が生えており、30秒以内に2回触ると葉が閉じる。1回だけ、あるいは、30秒以上たった後で再び触っても閉じない。つまり30秒間は、最初の刺激を覚えている。刺激が伝わる仕組みと「記憶」は、動物の神経と同じように、カルシウムイオンによって担われている。
引用文


ウツボカズラ こちらは本物


世界初公開!


おそらく、植物展の目玉ではないでしょうか?
最古の植物化石が世界初公開されていました。


小さいですね




毒のある植物


トリカブト


危険な種子


キバナツノゴマの果実。「悪魔の爪」とも呼ばれています。
踏みつけると、ツノが足首に突き刺さり大怪我をします。
右下は実物。


硬いうえ、そり返っています


ライオンゴロシの果実 右下は実物


さて、もうすぐ出口です。
ここまでで古代の植物の化石や、世界で初めて開発に成功した「青い菊」や青い薔薇なども見ることができました。

最後のところでは世界で初めて光合成のしくみがわかったとビデオで紹介されていました。光合成の反応に大切な光エネルギーを変換する酵素のしくみを日本人が明らかにしたそうです。すばらしい発見ですね!

出口を通り過ぎたところでは、高さ約3mのショクダイオオコンニャクの「花の匂い」体験ができました。ちょっと勇気がいりますね?



まとめ


植物は言葉を発しませんがわたしたちが生きていくために欠かせないものです。毎日食べる野菜も身体の維持に欠かせません。酸素も作ってくれます。
薬になるものや逆にわたしたちを苦しめたり死に至らせるものもあります。

たくさんの益を与えてくれる植物。
そもそもどうして存在するようになったのか、なぜ存在しているのか?植物の不思議を考え感謝するよい機会になりました。

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