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和菓子離れの正体

和菓子離れと聞くと魅力がなくなってとか古臭くてとかあまりいいイメージで伝えられてない感じはあるんですけど、そもそも小さいころおやつに和菓子食べました?給食に和菓子出てきました?

この仕事するまで正直あんまり食べたことなかったです。

そんな知らないんだから選ばないでしょ…離れたというより身近に存在してなかったよと言いたい。

そう、正体は知らないだけなのではないかとこれが結論です。

ここで記事を終わるわけにはいかないのでわたしなりに考察してみたいと思います。

和菓子、洋菓子の区別

昔はお菓子といえば和菓子一択、いやそれしかなかった。

貧しい庶民が食べるものではなくお偉いさんしか食べられない高級なものだった。

江戸が終わり明治になると西洋の文化が一気に入ってきた。ここで区別したんですよ

明治以前のお菓子は和菓子、それ以降に入ってきたものを洋菓子にすると。
なのでカステラは和菓子ですよ。

なんか全然違うじゃん!これ分けとこ♪くらいな感じだったのかな…それとも西洋の文化から守りたかった?

カステラが和菓子に取り込まれたように、もし区別しなければいわゆる洋菓子も和菓子に取り込めたのではないかな?と思うわけです。けど分けられた。

日常からだんだん和菓子が消えていった

鎖国してて日本しか知らなかったところに西洋の服や菓子、建築物などみたこともないようなものが入ってきて心躍らずにはいられないのはもう想像できる。

和菓子離れというならもうすでにここから始まっていたのではないかな?現在ではない。

冠婚葬祭にもだんだん洋菓子が使われるようになり人々の暮らしも西洋のようなスタイルへと変わり、日本の行事もクリスマスやバレンタインでだんだん隅に追いやられるようになっていった。

だってなんて煌びやかなの!!って思いますよねお菓子にしても行事にしても。

対抗できそうなのひな祭りくらいじゃないですか?

そうして日常に和菓子がだんだんなくなっていった。完全ではないですが少なくなっていった。

選択肢のひとつ

日常的に使われていた和菓子は一つの選択肢へと変わった。

そうなんです、日常的に使われなくなったのが最大の原因なんですよ!

今色んなものが溢れかえってる中のひとつで、日本の文化だーなんてことは言ってても行動が伴ってない。選ばれていない。

ここに和菓子離れといわれる所以があると思うんです。

私もその1人でした。働くまで和菓子って言葉すら発したことなかったと思う。

知らなかった!こんな世界があるなんて…。

日常の選択肢になるために

和菓子のいいなあと思うところのひとつに、願いが込められているってところがあって、無病息災とか長寿とか子孫繁栄とか。

例えば一升餅。一生食べ物に困りませんようになんて思いが込められてる。

いま飽食の時代なんで必要なくなってきたことでもありますよね。

たとえそんな大きな願いでなくても、お菓子を人にあげる時って「あなたのこと気にかけてますよ」という想いが込められていませんか?

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和菓子でなくてもできるけど、そんな想いに応えられるお菓子屋さんでありたいなあと思います。

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