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「寄り添う」こと

最近、「頑張って」という言葉について
考えることが多くなっていた。

誰かに「頑張って」という言葉をかけていいのか。
誰かに「私、頑張ります」と言うのはふさわしい言葉遣いなのか。

歳をとり、体力も気力も落ちてきた母は
最近私の顔を見る度に弱音を吐く。
「しんどいことばかり」
「長生きしてもいいことなんて何もない」
私はそんな母が歯がゆくて、
「大きな病気もしないで自立してるんだからいいじゃない」
「そんなこと言わず、一緒にがんばろう」
という言葉をかけた。
すると母が言った。
「もう頑張るだけ頑張ってきた。これ以上どうしろと言うの」
私は、言葉を失った。

頑張って、という言葉は
相手にとってプレッシャーでしかないのかもしれない。


そう考えていたくせに、使いたくなかった場面で
また使ってしまった。

昨日、生まれて初めての挫折を経験した娘に
かける言葉がなかなか見つからなかった。

今は、できるだけ心に寄り添おう。
それから、彼女が自分で前を向けるように精一杯のフォローをしよう。

その気持ちだけは決まっていた。

けど、どうやって娘に伝えれば良いのか、
どんな言葉を使えば良いのか、
なかなか答えは見つからなかった。

自分や周りの大人たちの経験を話し、
転んでも立ち上がって進んだからこその今があるんだよ、と
事実だけを淡々と話した。

そして、

そして・・・

「だから、また一緒に頑張ろうね。」

頑張ろうね・・・

ああ、なんで?

私はまたこの言葉を使ってしまった。


今朝、少し元気になって、腫らした目で登校した娘の
後ろ姿を見送りながら
私は昨日の言葉を激しく後悔していた。


そんな時、アラキナツさんのnoteを見つけた。

同じようなことを考えている人がいてくれた。

ただそれだけのことで、なんだか心が救われたような気がした。


何かが解決したわけではないけど、
娘の心と向き合いながら、一緒に進んでいけたらと思う。


素敵な記事との出会いをくれたnoteに感謝します。


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