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味覚の変化、甘い誘惑|日々の雑記 #85

何かと無理が利かなくなってきました。

集中力はすぐに途切れますし、お酒は少量でも後に残ります。いくら眠っても疲れは取れず、ともすれば色々なことが億劫に。やはりこれは年齢のせいかと思いましたが、よくよく考えると若い頃からそんな感じでした。つい、昔を良かったことにしてしまうのは、人間の悪い癖です。

加齢による現実的な変化は、記憶力が低下したこと、物が見えづらくなったこと、あとは歯茎が下がってきたことですかね。
最初、歯茎が下がったのではなく、歯の方が「伸びた」のかと思いました。まるでホーンテッドマンションのような不思議な感覚。まあ、勘違いでしたけれど、そもそも哺乳類の祖先はネズミの仲間。太古の齧歯目の血が目覚めたって、それもまた楽しいと思います。

そういえば、味覚も少し変わってきました。
以前、ケーキといえばチョコ系一択でしたが、この頃は果物を使ったものがお気に入りです。

それにしたって人間ドックでコレステロール値が高かったくせに、ご褒美と称してスイーツを買い求めてしまうのは、どうしてなんですかね?
どんなに固く誓いを立て、お腹がいっぱいだったとしても、抗えないのが甘いもの。これはもう、DNAレベルで人類にプログラミングされているに違いありません。

つまりは、真っ裸で暮らしていたアダムの兄貴とイヴの姐さんが、りんごの美味しさに気づいたおかげで、この世界は素敵なスイーツで溢れているのです。
もしもこの食への情熱を「罪の始まり」なんて言うのであれば、あたしゃそいつに斜め45度でメンチを切ってやりますよ。神をも畏れぬ日本の伝統スタイル、いわゆる仏恥義理の精神です。

罪な味ではあります
桃のショートは夏の思い出

罪なんて数えだしたらキリがありません。
ただでさえ諸行が無常なのに、四苦で終わらず八苦まである倍々ゲーム。甘い誘惑に身を委ねるのは、致し方ないことだと思うのです。
だってひと時でも夢を見なけりゃ、どうやってこの世界と折り合いをつけるかって話ですから。

甘い物があまねく世の中に行き渡る、きっとそれが平和なのでしょう。なのにいつまで経っても、理想郷に辿り着けません。

人間なぞ、たまにご馳走を食べ、暖かい布団で横になり、時にはエロいこともできたら御の字じゃないですか。
三つ全部の人類みな満足は高望みかもですが、ひとつっきりも実現できないくせに「万物の霊長」を名乗るなんて、おこがましいにも程があります。あまり調子に乗っていたら、ゴリラに殴られます。

画面の向こう、お呼びでないのに阿鼻叫喚の地獄がやって参りました。放っておいても行かねばならぬのに、何でわざわざ作るのですかね。

お上にお任せしても、思惑が多すぎて妙な方に転がるのはよくある話です。
いっそエロイムエッサイムと唱え、悪魔くんの千年王国がやってくるのを待ちましょうか。それとも草の根で出来ることでも探しましょうか。

結局、良きにつけ悪しきにつけ、人とつながる他ないのですから。


■■■ イベントのお知らせ ■■■

お手伝い・参加・企画するイベントです。よろしければお越しくださいませ。

1箱本の市@稲荷湯長屋

2023年10月28日(土)、東京は北区にあります稲荷湯長屋さんで開催されるイベントに参加します。当日は「辺境スナック西北西」の雇われマスターとして、豆料理とビールをご提供。

深まる秋、お隣の滝野川稲荷湯でひとっ風呂浴びたあと、本を片手にビールなんていかがでしょう?

【最寄駅】
・都営三田線「西巣鴨」駅下車、徒歩6分
・埼京線「板橋」駅下車、徒歩6分

まつりのあとのお茶の時間

2023年11月12日(日)、文フリ東京の翌日、棚をお借りしている西日暮里BOOK APARTMENTさんにて、ちょっとしたイベントを開催します。

詳しくは、こちらの記事をご覧くださいませ。

素敵なお菓子とお待ちしております。

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至福のスイーツ

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