見出し画像

Dヲタ家族、6時間の地蔵に挑む➂

地蔵中の過ごし方

基本的に長時間その場を離れることができない私たちは、各々が待ち時間のお供となるアイテムを所持しています。

それは他の地蔵民の方も同じで、サブスクで映画鑑賞をしていたりスマホで動画を見たり、すごい人となるとノートパソコンを広げて何らかの作業をしている人もいました。

なので、端末やスマホ、イヤホンは絶対に所持していないと
とてもの事5時間を超える待ち時間の間にいくら同行者がいたとしても間が持たなくなりかねません。

ですが私はスマホこそもちろん持っていましたが周りの景色や仮装している他のゲストを見るのに忙しく、人間観察という点でもぼんやり周囲を眺めているだけであっても割と退屈しませんでした。
いくら通い慣れているとはいえやはり舞浜は非日常、普段の生活の景色とは全く違う刺激があります。

そうは言えどそれはあくまで私の場合だけで、隣にいる夫はイヤホンを離さず周囲の喧騒を一切排除し、映画や動画に浸るのが好きなタイプです。
その日も色々見ていたようですが、何を見ているのか私が聞いたときは「将来AIが担う職業と人類の可能性」についての動画でした。
ミッキーの衣装を着ながらにして見る動画の内容なのかはさておき。

お昼近くになるとお料理をテイクアウトできるお店で食事を調達し、青空の下レジャシの上で食べます。
もはや遠足の様相を呈してきていますが、それはそれで開放感があって意外と楽しめます。

正午ともなると40周年記念パレード「ハーモニーインカラー」が13時から行われるため、鑑賞エリアに続々と人が
集まり始めます。
1時間前くらいからそれまでずっとアトラクションに流れていた一般ゲストもパレード鑑賞のための場所取りを始めるのです。

13時。
雲一つない晴天の下、「ハーモニーインカラー」が始まりました。

私たちはこのパレードは過去に何度も見てはいるのですが、最前列で鑑賞、しかも仮装している状態。
よく見ると仮装に身を包んだいわゆる「気合の入った」方々は私たちと同じように長い時間地蔵して最前列に陣取ってパレードを待っていた様子。

いよいよフロートが近づき、先頭で踊るダンサーたちの一団がやってきました。
そして私たちは、直射日光の下、日焼けにも足腰の痛みにも負けず長々と座り続けるという苦行に耐えたものだけが得られる恩恵を目の当たりにするのでした。
それは何か。

~③に続く






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?