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読書メモNo.23 『イノセント・デイズ/早見 和真』


絶望感が半端ないと聞いていたので、週末に一気読みしようと思い。一気読みしました🥸


あらすじや本の評判を見ていたので大体の話は知っていました。冤罪により死刑執行された女性とそれを取り巻く人々の苦悩の物語。

他の作家さん出すのはあれですが、私がよく読む湊かなえさんの作風と似ているなと思いました🤫


あらすじ

元恋人のストーカー行為に決別をつけた幸乃。しかし、その日元恋人の家族が放火により命を奪われた。当然ながら、真っ先に疑われ捕まった幸乃。彼女は何も語らず、死刑判決を受け入れた。幸乃はもぅ生きたくなかった。。。

女の無実を信じ、ついに真相を知った幼馴染みの慎ちゃん。真犯人はすでに自殺と思われる事故死をしていたが、孫を守り続けた祖母が真実を警察に話すことを決意したその日、幸乃の刑は執行された。。。

幸乃を見続けた女性刑務官。彼女も幸乃が無実である確信があったが生きる事が怖いという幸乃を止めることができなかった。


幼い頃の、幸乃は確かに幸せだった。1つ上の姉、近所に住んでいる正義感の塊で人望のある翔、同じく正義感の強い幸乃と同い年の慎一。4人は病弱な幸乃を守りながら楽しい子供時代を過ごしていた。

幸乃の歯車が狂いだしたのは、幸乃たちの母が事故死をしてからだ。実は血のつながらなかった、父と姉。幸乃の母を心底愛していた父は打ちひしがれ、母そっくりの幼い幸乃に心ない言葉を浴びせてしまう。
そこから取り返しのつかない道へと歩み始めてしまった幸乃。
24歳という若さで冤罪を被ることに迷いはなかった。誰かを庇っている訳ではない。自分以外の力で自分の人生を終えたかったのだ。


感想

本当に色々考えさせられる本でした。
1つの出来事(この物語では母の死)でこうも人生が変わってしまうものなのかと。幸乃の母が生きていたならばきっと幸せな未来が広がることも感じました。
また、やっぱり死んじゃダメだよ。というのは当たり前ながらに感じます。
真実を知り、彼女のことを子供の頃から好きだった慎ちゃん。あと1日警察に行くことが早ければ救えた命。
でも、当の本人は生きたくなかったらそれはエゴなのかとも思ってしまいます。

WOWOWでドラマ化していたのを表紙で知りましたが、幸乃役を演じたのが竹内結子さんというところも、色々考えさせられます。

でも、やっぱり、どんなに人生辛くても、たとえ寿命でも、事故でも、自分を思う人が1人でもいる限り死んでしまったらさ。悲しいよ。



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