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大学で英語を教える傍ら、言語の研究を行っています。 任期中により成長して、安定した終身…

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大学で英語を教える傍ら、言語の研究を行っています。 任期中により成長して、安定した終身雇用につながる実績を作るのが現在の目標。 がんばるぞい。

最近の記事

be up to NPの謎 その2

こんにちは。 前回に引き続き、be up to NPの謎を考えていきたいと思います。 こういう記事を少しずつ書いて考えをまとめて、論文に出来たらいいなあ。 まず、be up to NPの何を明らかにしたいかということを今一度、はっきりとさせておきます。 be up to NPというフレーズは、色々な事象を表すことに使えますが、「〜次第」や「〜(悪いこと)を企んでいる」という意味にもなります。 例えば、 It's (all [entirely, totally]) up t

    • 虹って本当に7色なの?

      Googleで「虹 何色」とか検索してみると、 日本語では7色! 英語では… アフリカでは… などと言ったページがポンポン出てくると思います。 でも日本語で「虹は7色なんだぜ」ってはっきり書いてある文献っていつが初出なんだろうかとふと気になってしまいました。 案外、明治以降に欧米の学術書とかが大量に流入してきて、(少なくとも当時の)科学的事実に基づいた認識が言語として現れてるんじゃないの…とか考えてました。 赤と黒の2色って捉えてる言語があるって聞いたので、日本語でも同じ

      • be up to NPの謎

        〈up to NP〉を辞書で調べると、大体以下のような意味が書いてある。以下、日本語訳も含めジーニアス英和辞典からの引用 (1) 中心地へ Have you been up to London lately? (最近ロンドンへ行きましたか) (2) 接近 She came up to me and shook hands. (彼女は私の所へ来て握手した) (3) 〜に達する The water was up to my waist. (水は腰まであった) (4) 〜に

        • 読後感想『哲学と宗教全史』(出口治明、ダイアモンド社、2019)

           こんにちは。寄り道しています。  認知言語学を研究のテーマとしているので、認知言語学の入門書(Evans 2019)をもう一度読んでみるかと思い立ち上げたnoteですが、早くも寄り道をしています。  今回読んだのは、立命館アジア太平洋大学の学長を勤めていらっしゃる、出口治明先生の『哲学と宗教全史』(ダイアモンド社、2019)です。哲学に関しては全くの素人ですが、楽しく読めたので、その感想を皆さんと共有したいと思います。 それでは、お付き合いください。  なお、私は哲学及び宗

        be up to NPの謎 その2