性格・適職診断をアテにしてはいけない理由

以下は音声内容をテキストに要約したものです。

今回は、「性格診断テストを盲信してはいけない理由」について話します。

自分を理解したい、自分に合った仕事を見つけたいと思って性格診断や職業診断を考えている方へのアドバイスです。

性格診断を利用する場合も、結果は参考程度に留めるべきです。

この理由には「バーナム効果」という現象が関わっています。

バーナム効果とは、ある種の一般的な言葉で表現された診断結果を、特に自分のために書かれたものだと解釈しやすい傾向を指します。

つまり、どんな人にも当てはまりそうな曖昧な情報でも、自分だけの特別な診断結果だと感じてしまうのです。

この現象を示す有名な実験として、1948年にフォア教授が行ったものがあります。

彼は学生に性格診断テストを受けさせ、その後、全員に同一の診断結果を渡しました。

学生たちはその結果が自分に当てはまるかどうかを評価したところ、平均して4.3と高い評価をしました。

これは、みんなが異なる診断結果を期待していたにも関わらず、同じ内容に対しても自分に合っていると感じたことを意味します。

この実験から分かることは、たとえ正確な性格診断を行ったとしても、人々はそれが自分に合っていると感じやすいということです。

そのため、性格診断の結果は必ずしも信頼できるものではなく、また、気分やその時の状況によって回答が変わる可能性もあるため、結果は曖昧であると考えられます。

性格診断テストを過信することで、自己認識に偏りが生じ、自分の可能性を狭めてしまうリスクについて話します。

例えば、「自分はこういう性格だから営業は向いていない」と考え、診断結果がそれを裏付けた場合、自分の可能性を不必要に限定してしまいます。

私の経験では、新規営業に挑戦したいと思い、不安から何度も性格診断を試みました。

エニアグラムやMBTIなどで「営業に向いている」と出た結果に安心し、営業職に就いたものの、結局成果を出せずに挫折しました。

このように、性格診断による思い込みが、実際の行動や結果に悪影響を及ぼすことがあります。

バーナム効果により、一般的な診断結果でも自分に当てはまると感じやすいため、性格診断の結果は参考程度にとどめ、自分で興味を持ったことに積極的に挑戦することが重要です。

独立研究者・パブリックスピーカーの山口周さんは著書「天職は寝て待て(仕事選びのアートとサイエンス)」で、天職の探し方について「試すしかない」と結論付けています。

堀江貴文さんも似たような考えを示しており、「やりたいことが見つからないなら、とにかく色々と試してみるべき」と述べています。

性格診断はあくまで一つの指標に過ぎず、真の適職や興味を見つけるには、実際に様々なことにチャレンジすることが最も効果的です。

私も様々なことに手を出しながら、自分に合う仕事を探している最中です。

同じように迷っている方は、診断結果を参考にしつつ、行動を起こしてみることをお勧めします。参考になれば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。良い一日をお過ごしください。



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