終わりっていつも呆気ないんだな。と、思いながら爪を塗る。
あ、と言う間に次の会社が決まり、就活用に塗っていなかった爪を好きな色に塗り面接でしばらく付けていなかったピアスを耳に通す。

半年前に開けたピアスはそこまで完成していなくて、ポストを通すとちりちりと痛かった。
ピアスは5個も開いているのに、ピアスはそんなに持っていないという矛盾。

もうすぐ、早く早くと願ったオーダーのピアスが届く。
歳をとっても似合うよう、皺に埋もれないよう、少しだけいつもの自分が選ぶものより大ぶりのもの。

耳たぶをキラキラさせて、指先をカラフルにして、軽快に人生を歩いて行きたい。