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東北から北陸まで、ぐるり一周行脚とWPの採点

 沖縄から帰って休む間もなく11日の土曜日には東北新幹線で盛岡へ。そこから急行バスに乗って2時間ちょいの宮古に向かう。「エルアミーゴ」主催の“シングルモルトを味わう集い”に出るためで、今回で24回目となる。同店の千崎さんと知り合ったのは1995年、私が『モルトウイスキー大全』を出す前の9月のことで、この時のアイラツアーに来てくれたことがきっかけだった。スコ文研(現ウイ文研)をつくる前のことで、この頃、年に1回はスコットランドツアーをやっていた。この時はたしか赤坂の「ホワイエ」主催だったと思うが、12~13名程度が参加していた。

 その後、宮古でシングルモルトの会をやるからといって、毎回私がゲスト講師となってシングルモルトを味わう集いをやってきた。途中、東日本大震災、コロナがあって今回24回目となったわけだが、宮古に行くのは実に4年ぶりのことだった。24回中、私が行けなかったのは脚の骨を折った時と、急な海外出張が入った時の2回だけで、残りの22回は講師として出ていることになる。いっとき沖縄の宮古島でも、バーTHINK主催のモルトセミナーをやっていたので、北の宮古と南の宮古の両方で、セミナーをやっていたことになる。

 その日はそのまま宮古に1泊し、翌日再び急行バスで盛岡にもどり、そこから秋田新幹線で秋田へ。さらに在来線に乗り換え、山形県の吹浦へ行く。2日間の移動時間は都合13時間くらいという長丁場だったが、土曜の出発の朝に腰を痛め、コルセットと痛み止めを飲んでの移動となっただけに、余計に体にこたえた。腰は20歳の時、アルバイトの地下鉄工事で痛めて以来の私の持病のひとつで、これはどうしようもない…。吹浦に夕方着いて1泊し、翌日は新しくできた月光川蒸留所を取材。その後酒田に出て、再び羽越本線の列車に乗り新潟へ。新潟では夜、県立大学のU先生と会食をし、翌14日の火曜日はレンタカーで村上の吉田電材蒸留所へ。1年ぶりの再訪で、2時間くらい取材をして、岩船港近くの海鮮処「番屋」に行き、鮭・いくら丼を食べ、再び新潟へ。ホテルで1時間ほど休憩した後、セミナー会場となる駅前のビルの1室へ行き、夜6時から新潟県立大学主催のウイスキーシンポジウムで、30分程クラフトウイスキーについて講演する。

 私のほかに造り手として新潟亀田の堂田さんと、吉田電材の松本さんも30分ずつ登壇してセミナー。8時過ぎに終了して、そのまま3人で松本さん行きつけの古町の料理屋さんに行き、久しぶりにいろいろ話をする。考えてみれば、亀田も吉田電材もウイ文研がコンサルをし、立ち上げをお手伝いさせてもらった蒸留所。どちらも異業種からの参入で、それゆえ発想が自由で好奇心も旺盛。なによりも行動力とアイディアがあり、今やクラフトの雄となっている。その2つが新潟で、一緒にセミナーに登壇するというのも面白い。人生ホントに何が起こるか分からないというのは、このことだ。

 ということで、新潟で2泊し、水曜朝イチの新幹線で東京にもどり、昼1時からアイリッシュのマコーネルズのCEOジョンさんとミーティング。1時間ほどマコーネルズについて話を聞く。その後2時半からはJR東の『大人の休日倶楽部』の取材をズームで行う。その後夕方から夜にかけてはコニサーのWP試験の採点に取りかかる。今月終わりに予定されている合否発表まで待ったなしとなっていて、ほとんど休みなく、空いている時間はすべて採点に費やしている。

WPはWEと違って記述が多いから採点も大変で、時間がかかる。特に私は最後のテイスティングのところの記述を中心に採点しているため、1人の受験生の記述、約400字のコメントを読まなければならず、それが人数分ということは、単行本一冊を読んで採点すると同じくらい時間がかかることになる…。もっともマスターの論文よりマシかも知れないが。


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