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新年!

あけましておめでとうございます。
2024年が私にとっても皆さんにとってもより良い年に、そして変化する一年になりますように。
本年もどうぞよろしくお願いします。

さて、皆さんは昨年はどんな一年でしたでしょうか?
予定通りだった方、予定通りではなかった方など様々かと思います。
私は全く想定外の一年になったのですが、悪い意味ではなく人生でなかなか経験できない体験をさせていただきました。

なんと書籍を出版。
その名も「ロジカル営業」!

人生でなかなか経験できない体験とは、「書籍の出版」です。
2015年から昨年まで日経コンピュータや日経クロステック(xTECH)で5つの連載をさせていただきましたが、IT営業にフォーカスした内容を再編集し加筆して出版したのが「ロジカル営業」となります。
今までの連載のテーマは大きく2つに分かれており、1つは「新規事業」で、もう1つが今回の書籍のテーマでもある「IT営業」となります。
どちらをテーマにするか編集の皆さんと協議したのですが、社会的には新規事業のほうが価値が高いもののターゲット顧客が少なくなるため、より多くの方に読んでいただけ成果を見込めるIT営業をテーマにすることに決定し、「ロジカル営業」として出版することになりました。

年明け1月に書籍化のお声をかけていただいてから企画を立ち上げ、校了したのが6月末ですが、日経コンピュータの連載「DX事業企画のつくり方」とモロ被りしたのもあり半年間ほぼすべての土日を書籍化と連載に費やしたため、終わったときの達成感はひとしおでした。
しかも、以前の連載の再編集版と言いながらも1/3は新規で書き起こし、かつ過去の原稿も大幅に手直ししたため書き下ろしに近い工数が掛かりました。(過去の連載内容と加筆部分に矛盾がないようにするため、逆に工数が掛かっているところもあります)

この「ロジカル営業」は、SIerやソフトハウスなどのIT企業の営業で、特に初めて営業される方に読んでいただきたい内容となっており、事業開発をメインフィールドにしている私だからこそ書き得た内容だと自負しています。
事業そのものの構造や事業の中での営業の役割の解説から始まり、具体的な営業のプランニングやアクションの方法までを網羅しているなかなか無い内容の営業向け書籍であり、多くのIT企業の営業の皆さんに読んでいただければと切に願っています。

昨年のテーマ「深耕」はどうなったのか?

書籍の出版はいいのですが、年始に立てた1年のテーマである「深耕」については、結果的には大幅に変更した取り組みとなりました。
「深耕」については、大きく3つの取り組みを設定していました。

  • 日経コンピュータの連載「強みを生かすDX事業企画のつくり方」でのより良い記事の提供と連載の完遂

  • コンサルティング活動の軌道化

  • 「オススメMV」の継続

日経コンピュータの連載はいい内容で終えることができ、オススメMVについても投稿頻度は減っているものの継続しています。
しかし、この3つの中でメインとなる「コンサルティング活動の軌道化」についてはほとんどできないままで1年を終えることになりました。
その理由は、昨年前半は書籍の出版に集中しており、後半は当初3月より支援させていただく予定だった企業のコンサルテーションを先方の社長にお願いして書籍出版後に実施していたためです。
そのため、「コンサルティング活動の軌道化」に取り組むことができなかったのですが、以下の2つの理由で後悔していません。
1つは「ロジカル営業」という素晴らし書籍を出版できたこと。
もう1つは、「コンサルティング活動の軌道化」よりも価値があり、成果が見込める取り組みのアイデアが出てきたからです。

今年のテーマは「拡大」!

現在、私のコンサルティング活動は副業としての取り組みであり、メインの仕事はウイングアーク1stというIT企業でのパートナービジネスの制度運営となっています。
難しいことに挑み続けることこそ生きがいである私にとってウイングアーク1stの社風はドンピシャ合っており、この企業に出会えたことは本当にラッキーだと感謝していますが、悩みもあります。
その唯一といってもいい悩みが「自分のスキルやノウハウを、ウイングアーク1stの事業に活かしていない」というものです。

前職の企業でツールや業務パッケージの事業をゼロから企画して立ち上げ、すべての事業で黒字化を達成し、そのノウハウをメソッド化してSIerやソフトハウスにコンサルティング活動の中で提供し実績を上げていますが、そのノウハウを最も時間と工数を投入しているウイングアーク1stの事業に対して提供していないというのは両者にとって損失です。

そこで、今年のテーマ「拡大」なのです。
私「吉田守のノウハウ」を「ウイングアーク1stの事業」に活かすことで、「成果の拡大を促す」というのが狙いです。
具体的には2つの取り組みを考えています。

まず1つ目は、ウイングアーク1stのパートナーへのノウハウ提供による事業貢献です。

ソフトハウスの直販立ち上げ、そしてその次へ

私の所属するウイングアーク1stは、国内のISV(独立系ソフトウェアベンダー)の中でも有数の販売代理店網を保持しており、私はその制度運営に携わっているのですが、今年より販売代理店に加えて開発パートナーの拡充を促すためにパートナー制度の大幅改定を予定しています。
今、受託開発を中心とするSI市場では開発リソース不足が課題となっており、ウイングアーク1stも自社製品の開発を手掛ける開発パートナーを育成することで開発リソースの拡充を狙っています。
そして、販売力のある大手SIerなどと連携してもらうことで、より多くの顧客にウイングアーク1st製品の価値をお届けし、成果向上を促すことが目的です。

しかし、それだけでいいのか?とも思っています。
私が副業で行っているコンサルティングは、SIerやソフトハウスなどIT系の企業に対して事業開発すなわち新規事業の企画から立ち上げを支援するものです。(中には、事業化はしたものの収益が上がらない事業の見直しや販売部分だけをテコ入れする場合もあります)
SIerやソフトハウスなどのIT企業は労働集約型である請負開発や派遣型の事業が主ですが、その労働集約型の事業から脱却し事業構造を変化させるべきというのが私の信念であり、事業構造の変化にチャレンジをするIT企業にノウハウを提供し支援するのが私のライフワークとなります。

つまり、開発パートナーを増やして販売力のある大手のパートナー企業とつないでも、事業構造は変化せず下請けは下請けのままであり、何も変化を生んでいないのではないか...

そこで、私の出番です。
ウイングアーク1stの開発パートナーになっていただいたIT企業(主にソフトハウス)に対して販売や事業のノウハウを提供することで、事業構造の変革を促します。
もちろんいきなりスゴイことはできないので、3ステップで進めます。

■1st STEP:開発パートナー
開発パートナーになり、製品の導入・構築のノウハウを保持し、販売力のあるパートナーと組んで開発の実績を積む。

■2nd STEP:販売パートナー
販売力のあるパートナーと組んで開発を行いつつ、特定の業種や業務のエンドユーザーにターゲットを絞って営業し直販を立ち上げる。

■3rd STEP:プロダクトパートナー
特定の業種や業務に対するノウハウを活かし、ウイングアーク1st製品をベースにしたプロダクト(パッケージやSaaS)事業を企画し立ち上げる。

私の事業開発やIT営業のノウハウをウイングアーク1stのパートナーに提供することで、ウイングアーク1stの事業に貢献しながらソフトハウスなどのIT企業の事業変革も促し、かつ私のノウハウも活かされ大きな成果を実現できるという「三方(さんぽう)よし」の取り組みとなります。

しかし、それだけではありません。
その先の顧客、つまりエンドユーザーにもメリットがあるのです。

多くのIT企業が業種や業界を絞ったアプローチを行うことで、具体的な成果が出やすいシステムが提供されるのです。
つまり、「四方(よんぽう)よし」とでも言いましょうか。(語呂が悪いですが...)

まあ、私がここで「今年の抱負」として宣言しても、それができるかどうかは分かりませんが、何事もアクションしないと始まりません。
後ろ向きなことであればいざ知らず、前向きで良いことであれば臆せず進めていこうと思う次第です。

そして2つ目は、ウイングアーク1st社内へのノウハウ提供による事業貢献です。

ノウハウの伝承と更なる進化

1つ目でパートナーへのノウハウ提供を上げましたが、忘れてはならないアプローチ先があります。
それは、私が所属しているウイングアーク1st自身、つまり社内です。

今まで社内のメンバーにノウハウ提供したことは数えるほどしかなく、以前営業スタッフとして従事していた際に同じ営業部門に配属された新人メンバーに対して同行営業の際に昨年出版した「ロジカル営業」の内容を伝えたことがあるぐらいです。(その新人メンバーは知識欲が旺盛で、かつ先入観なく何でもチャレンジしてくれたため、大きな成果を生んでくれたことは今でも楽しい思い出です)

なぜ社内へのノウハウ提供が無いのか?
その理由は明白です。

ウイングアーク1stの営業は、メンバーも優秀で体制も整っており、更にはより高みを目指して営業組織全体で進化するための取り組みを常に行っており、点数をつけるとすると80~90点でしょうか。
世の中が変化するため100点満点はありえず、瞬間的には100点になってもすぐ市場が変化し90点以下になってしまうため、いわば上限値にあるといっても過言ではありません。

それに比べ、私がコンサルテーションしているSIerやソフトハウスでは、営業で成果が出ていない場合が多く、中には顧客に対する提案をしたことが無い、いわゆる営業経験ゼロの企業も多々あります。
つまり、経験ゼロの0点の企業や営業しているもののうまくいっていない20点や30点の企業にノウハウを提供し、実績を上げて成功体験してもらうことで50点や60点にすることが最初の目標になりますが、この取り組みには盤石の自身があり、実際にすべての企業で成果が出ています。(それに、先方の企業の感動も私の達成感もメチャクチャあります!)

しかし、うまくいっている80点や90点の企業を90点や100点にすることはハードルが高く、投資対効果(投下する工数に対する成果)が出にくく、私自身の達成感も生まないため社内へのノウハウ提供は行っておらず、現実的にそのような(ノウハウ提供するような)シチュエーションもないというのが実状です。

では、私のノウハウはウイングアーク1st社内にとって有益ではないのかというと、決してそうではないと考えています。
もちろん、受け手がどう思うかと、その結果、実際に有益かどうか(成果が出るかどうか)が重要ですが、「まずはそのシチュエーションを作ろう!」というのが、2つ目の取り組みになります。

事業構造を新たに設定する場合に私の事業開発のノウハウが大いに生かされるため、新規事業の企画はもちろんですが、今ある製品を新しい顧客や新しいパートナーに対して販売するという派生した事業の企画も同様です。
ちょうどタイミングがいいことに、新たな取り組み(詳細は申し上げられませんが)の検討を始めており、その企画を社内でプロジェクトを組んで進めようと考えています。
「いやいや、企画なんてしなくても、ターゲットが決まっていたらアプローチしららいいだろう」と考えている方もおられるでしょう。
もちろん、やらないよりやったほうがいいのですが、個人の経験値や思い込みだけでは博打のようなものです。

・その製品をターゲットユーザーに提供した時に、本当に価値を生み、成果が出るのか
・そもそもターゲットユーザーの母数はあるのか
・また、ターゲットユーザーがその価値や成果に対する投資を行えるのか
・そのターゲットユーザーにどう接点を作ってどうアプローチすれば購入してもらえるのか
それらをチームを作って情報を集め検討し、テストユーザーに対してヒアリングを行ったうえで企画を作り、その企画を実施するかどうかを判断するのです。

ここで重要なのが「チームでの取り組み」です。
事業の企画は1人や2人で取り組んでも偏った目線での検討となり、計画通りの収益を生む事業となる可能性が低くなります。
少なくとも3名、できれば4名~6名のチームで企画するのがよいのです。

ここからが重要なところです。
今検討し始めている新たな取り組みに対して社内で募集し、プロジェクトチームを立ち上げて企画を検討するのです。
このメリットは2つあります。
1つ目は、チームを組んで企画することで精度の高い計画を作り、正しい判断を仰いだうえで、実施することができます。
2つ目は、チームを組んで企画することで、事業企画の立案ノウハウをチームメンバーに伝授することができるのです。
この2つ目がミソで、座学で勉強してもノウハウの習得は難しく、実際に事業化する内容に対して企画を作ることでノウハウの習得が可能なのです。

そして、この取り組みにはもう1つ楽しみなことがあります。
私が保持するノウハウは、価値があり成果を生むと自負しており実績もありますが、今の時代そしてこれからの時代に合っているかどうかというと大いに微妙かと思っています。
そのため、今私が持てるノウハウを次の世代に伝え、有益な内容は取り込んでもらい、変えるべきところは変え、付加するところは付加してもらい、より良いメソッドに進化させてもらえればと思うのです。

こちらの取り組みも、1つ目の「パートナーへのノウハウ提供」の取り組みと同様、私が「今年の抱負」として宣言しても実際にできるかどうかは分かりませんが、何事もアクションしないと始まりませんし、(これも上で書きましたが)後ろ向きなことであればいざ知らず、前向きで良いことであれば臆せず進めていこうと思う次第です。

今年はテンションが上がってしまい、メチャクチャ長い文章になってしまいました...
この「拡大」へのチャレンジができるかどうか、できたとしても成果が出るかどうかはやってみなくては分かりません。
1年後、この2つの「拡大」の取り組みがどうなったのか?このnoteで発表する日が今から楽しみでなりません。
ではまた1年後に。

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