□秋(四季)「8月7日〜11月6日頃」
明日はいよいよ冬の幕開け
「立冬(りっとう)」です。
早いようですが、
暦の上では
「秋」も本日まで。
麗しかったその日々を
惜しみつつ、
「二十四節気」と「七十二侯」に沿い
秋をふりかえりたいと思います。
◎二十四節気/✳︎七十二侯
◎立秋・りっしゅう/
✳︎涼風至・すずかぜいたる
✳︎寒蝉鳴・ひぐらしなく
✳︎蒙霧升降・ふかききりまとう
◎処暑・しょしょ/
✳︎綿柎開・わたのはなしべひらく
✳︎天地始粛・てんちはじめてさむし
✳︎禾乃登・こくものすなわちみのる
◎白露・はくろ/
✳︎草露白・くさのつゆしろし
✳︎鶺鴒鳴・せきれいなく
✳︎玄鳥帰・つばめさる
◎秋分・しゅうぶん/
✳︎雷乃収声・かみなりすなわちこえをおさむ
✳︎蟄虫坏戸・むしかくれてとをふさぐ
✳︎水始涸・みずはじめてかるる
◎寒露・かんろ/
✳︎鴻雁来・こうがんきたる
✳︎菊花開・きくのはなひらく
✳︎蟋蟀在戸・きりぎりすとにあり
◎霜降・そうこう/
✳︎霜始降・しもはじめてふる
✳︎霎時施・こさめときどきふる
✳︎楓蔦黄・もみじつたきばむ
まず、秋の始まりは
◎立秋・りっしゅう
(8月7日〜8月22日頃)でした。
夏の名残りも、
わずかに見受けられる
「小さな秋」も愉しめる頃。
その初候は、
✳︎涼風至・すずかぜいたる
(8月7日〜8月11日
頃)です。
朝夕に涼しさを感じる頃。
次候は、
✳︎寒蝉鳴・ひぐらしなく
(8月12日〜8月16日頃)。
蝉の一種ひぐらしが
カナカナと鳴き始める頃です。
末候は、
✳︎蒙霧升降・ふかききりまとう
(8月17日〜8月22日頃)。
早朝、水辺に霧が立ち込める季節です。
続いては、
◎処暑・しょしょ
(8月23日〜9月7日頃)へ。
夏と秋の狭間の
美しいひと時でした。
初候は
✳︎綿柎開・わたのはなしべひらく
(8月23日〜8月27日
頃)。
コットンの実が弾ける頃だそう。
次候は、
✳︎天地始粛・てんちはじめてさむし
(8月28日〜9月1日頃)。
「粛」は暑さがおさまることを
意味しています。
末候は、
✳︎禾乃登・こくものすなわちみのる
(9月2日〜9月7日頃)。
農家の方々の愛情と
尊い自然のおかげで享受できる
実りの秋の始まりです。
◎白露・はくろ
(9月8日〜9月22日頃)
へと移り変わる季節。
朝夕と日中の寒暖の差が大きくなった
ことが表現された二十四節気です。
初候は、
✳︎草露白・くさのつゆしろし
(9月8日〜9月12日頃)。
「露」は初秋の美しさの
代名詞ですね。
次候は
✳︎鶺鴒鳴・せきれいなく
(9月13日〜9月17日頃)。
夏の蝉に変わって
川辺に住む小鳥、鶺鴒が
歌い始める季節です。
末候は、
✳︎玄鳥帰・つばめさる
(9月18日〜9月22日頃)。
つばめが、南の地へと旅立つ頃です。
そして季節は
◎秋分・しゅうぶん
(9月23日〜10月7日頃)へ。
ご先祖様に、秋の実りに
感謝の気持ちが深まる節目ですね。
初候は、
✳︎雷乃収声・かみなりすなわちこえをおさむ
(9月23日〜9月27日頃)。
春から夏にかけて轟く雷。
その声が聞こえなくなる頃の意味です。
次候は、
✳︎蟄虫坏戸・むしかくれてとをふさぐ
(9月28日〜10月2日頃)。
虫たちが冬支度を始める頃だそう。
末候は、
✳︎水始涸・みずはじめてかるる
(10月3日〜10月7日頃)。
田んぼから水を抜く頃。
稲刈りの時がやってきたということです。
そして、
◎寒露・かんろ
(10月8日〜10月22日頃)へ。
秋の深まりを感じる時季です。
初候は、
✳︎鴻雁来・こうがんきたる
(10月8日〜10月12日頃)。
冬を越すため、北方から
水鳥が渡ってくる季節です。
次候は、
✳︎菊花開・きくのはなひらく
(10月13日〜10月17日)。
秋を彩る菊の季節。
末候は
✳︎蟋蟀在戸・きりぎりすとにあり
(10月18日~10月22日頃)でした。
秋の夜長をこおろぎがその声で
彩ってくれる季節です。
最後は、
◎霜降・そうこう
(10月23日〜11月6日頃)。
木々の葉が色づき
冬の気配もただよい始める頃です。
初候は、
✳︎霜始降・しもはじめてふる
(10月23日〜10月27日
頃)。
朝露が霜へと
変わる季節です。
次候は、
✳︎霎時施・こさめときどきふる
(10月28日〜11月1日
頃)。
秋の終わりを告げる
時雨(しぐれ)の降る季節です。
末候は、
✳︎楓蔦黄・もみじつたきばむ
(11月2日~11月6日頃)。
いよいよ紅葉の季節となります。
立秋から霜降にかけてを
こうして並べただけでも
季節の移ろいの
豊かさを感じますね。
明日からは「冬」ですが、
「秋」の名残りもまだまだ
愉しめそうです。
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