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軽井沢の休日 1〜【安東美術館】秋の始まり、藤田嗣治(レオナール・フジタ)の世界で遊びました〜

「軽井沢安東美術館
(かるいざわあんどうびじゅつかん)」


偶然立ち寄った美の館が
⁡あまりに素敵でしたので
⁡ご紹介いたします。






2022年秋に開館したばかりの
軽井沢安東美術館

パリで最も愛された日本人画家
「藤田嗣治(レオナール・フジタ)」
(1886~1968)の作品を集めた美術館。

その所蔵作品数は、約200点だそう。

このうち120点ほどが
常時展示されています。

館内もとても美しく
鑑賞者に寄り添う空間となっておりました。


さっそく美術館の
見どころをご紹介してまいります。


・猫と少女」安東夫妻の愛するフジタ作品


安東美術館の原点となったのが
「猫と少女」のモティーフ。

美術館の創設者の安東ご夫妻は
藤田嗣治の描く「猫と少女」に惹かれ

コレクションを始めたそうなのです。


その記念すべき一枚目が
《ヴァンドーム広場》。

写真・右。

高級宝飾品店に囲まれる
パリ・ヴァンドーム広場を望む窓辺で
猫が寝転ぶなんともお洒落な作品です。



・「エコール・ド・パリ」から「聖母礼拝堂」まで

26歳で渡仏した
藤田嗣治。


乳白色の下地の裸婦作品で脚光を浴び
一躍「エコール・ド・パリ」を代表する
画家となりました。

「エコール・ド・パリ」とは
20世紀初めに活躍した画家たちの集まり。

パリ生まれのユトリロ、ローランサンをのぞくと

ロシア生まれのシャガール
ポーランド生まれのキスリング
イタリア生まれのモディリアーニと

その名を連ねるのは
世界各地からパリへとやってきた画家たち。


そして、藤田嗣治は
第二次世界大戦中に一度日本へ戻るも
終戦後再びフランスで制作に没頭します。

自分が日本を捨てたのではなく
日本が自分を捨てたのだという趣旨の言葉は
非常に心にのこるものでした。


最晩年に手がけたのが
ランスにある平和の聖母礼拝堂
(フジタ礼拝堂)

こちらが再現された展示室では
心静かに「聖母子像」と
向き合うことができました。



・優雅なサロンで作品の余韻に

「サロン ル ダミエ」

スタインウェイ・ピアノ(1899年製)に
豪華なシャンデリアと市松模様の床に囲まれる
来館者専用の「リビング」。

動画による作品解説を
温かいフリードリンクとともに堪能できます。






藤田嗣治の一生を
時に甘く、時にほろ苦く
味わうことのできた
「軽井沢安東美術館」


秋の始まりの芸術鑑賞に
ぜひ足をお運びくださいませ。


現在開催中の展覧会は
こちらとなります。

『藤田嗣治 猫と少女の部屋』
会期:2023年3月3日(金)〜9月12日(火)


写真・文=Mana(まな)

軽井沢安東美術館
住所:長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢東43番地10
開館時間:10:00〜17:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日:水曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始・1月中旬・2月下旬
https://www.musee-ando.com


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