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《甘、みちづれ.》

 バレンタインデーに、ホワイトデー。これらの「口実」により、ついつい甘いものを買いたくなってしまうのは、わたくしだけでしょうか。

 それを「自分のため」だとちょっぴり落ち着かない気持ちがして、誰かをみちづれにしたくなってしまうことも。




 「さわやかな甘さだね。」「しつこくない甘さだね。」「ちょうどいい甘さ。」

 いつもわたくしのみちづれになってくれる祖母は、苺、ケーキ、和菓子をそれぞれこのように表現するのです。もぐもぐと小さな口を動かし食べる姿も、その的を得た「食レポ」も、たまらなく愛おしくて。思わず抱きしめ、ほっぺにチューを毎度まいどしてしまうのでした。


 その時に口元からする甘い香り。これにさらにハートが踊るような気いたしますことは、孫ばか...と表現しますでしょうか。ふふっ。

 この頃には、春先のイベントのおかげで、眺めていたくなるようなスイーツを祖母と一緒に食べられてよかったという想いでいっぱいになっておりまして。



 ということで、ご察しのとおり、これからも「口実」は使い続けてしまいそうです。大切な人と、おいしいものを分け合うことは何よりの幸せのようで。


 皆さまもどうぞ素敵なホワイトデーをお過ごしくださいませ。




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