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どんな女の子も、周りに流されず、そのままでいればいい。

去年公開されたホラー映画、Last Night in Sohoを見た。

普段ホラーはあまり見ないが、大好きな女優アニャ・テイラー=ジョイが出ているので前から気になっていた。

イギリスの田舎町コッツウォルズから、奨学金を得てロンドンの美術学校へファッションを学びに進学するエリーが、初めての都会で体験するホラーサスペンスドラマ。

エリーは流行りものより60年代のレトロなファッションが好きで、かわいい手作りの服を身に着けているのだけど、

進学先でブランド物を持つ同級生たちに馬鹿にされてしまう。

映画の中ではエリーがダサくていじめられるように描かれているけど、私には学生たちがみんな孤独に見えた。

母を自殺で失ったの。とエリーがいえば、私だって…と自分の不幸話を出したがる気取った女子。

自分に自信のない人はつい虚勢を張ってしまう。

自分が他人より優れているべきだと信じてる。

映画を見ながら、エリーが他の子達に流されなければいいと願った。

エリーはレトロを愛する田舎娘のままでいいし、都会の女の子たちと馴染めないことに負い目を感じなくていい。

まわりと合わないことに傷つかなくていい。

そして都会の学生たちだって、自分と違うスタイルの女の子に出会って戸惑っていい。

みんなそのままでいい。
みんなが自分らしくあることを後ろめたく思うべきじゃない。

エリーは私の願い通り、自分のスタイルを失わずに自分の望んだ道を選んだ。

エリーは寮を出てひとり暮らしを始める。そこで60年代にタイムスリップし、(美しきアニャ・テイラーが演じる)シンディに出会う。

シンディは若いけど、自信があって、強気で、魅力的だった。

私が映画で出てくる女の子たちに願ったことは、
実は社会の人間にそうあってほしいという願いの塊だったのかも。

だれもが環境に流されずに。
敵に耳を貸さずに。
恥ずかしがらずに。
自分が自分の価値を知っていること。

この映画はただのホラー映画じゃなく、
ふたつの時代の違う立場の女の子が、
逆境での生き方を問いかけてくれる。

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