21歳

21歳を目前にし、自分がちゃんと年齢に見合った人間になれているのだろうかと考えを深めることが多かったここ最近。結局、考えていた割に結論も出ないまま21歳になった。でも、考えているうちに"21歳に見合った人間=大人"がどんなものか、"大人になる"ということの輪郭は少しづつ見えてきたような気がする。

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大人になるということは、大人の中身が本当に大人なのかどうか気付けるようになること。

これまで「子供 → 子供でも大人でもない → 小さい大人」と人生を渡ってきて、幾度か大人とも接してきた。そんな大人の中には、さすが大人!と思わされる人もいれば、大人にしては幼い…なんて思わされる人も幾らか、いや、結構いた。子供の頃の自分は、大人はみんな大人である。とシンプルな考えを持っていたような記憶があるけど、大人がみんな大人であるとは限らない。

ある同い年の友人は、物書きになるためにあるだけの時間を書くことに費やし、ただ己と向き合って、時に誰かの作品を見てただありのままに捉えることができる人で。何歳も年上のように感じてしまうほど、彼は大人で絶対に今回で人生20週目だろうと思ってしまう。だから彼は見た目も中身も大人な人だ。時々、好きな映画を見てはしゃいだりもするけど、そういう子供っぽさは時に重要であるとも思う。

でも、年齢が10以上も離れているある大人は、「あなたと向き合っている」という名目で、ただ、自分を良い人のように仕立てようと必死でいる。新しいことに挑戦する人を見ても、失敗した時に傷つくのは"あなた"だと言って自分の手のひらに押し込めようとする。まだ小さい大人の僕にでも、それが「あなたのため」では無いことぐらい目に見えてわかるし、この人がただ自分のことを守りたいだけだということにも気づいている。

重複するけど、大人は絶対的に大人というわけではないのだ。

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だからといって、この人の考えや行動は幼いから自分より下だとか、悪だとか、思ってしまうのも良くないことだと思う。

そうじゃなく、何かを目にした時、それを良い悪いではなく、ただありのままに受け止めることが生きている中で大切なことなんだろうと。誰かを見て、ああ、この人はそういう人なんだ、と素直に捉えることができているだけで十分な大人なのだろうとも思う。これは、対人だけに限ったことではない気がする。

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こう書いていながらも、結局のところ大人ってよくわからないな、と思ってしまっている僕はまだまだ大人になりきれていないんだろうな。

だから、21歳の年はもう少ししっかりとした大人の輪郭を掴めるようになりたい。


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