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なぜ管理栄養士が認知症を学ぶのか。mababiで”認知症講座”を開催しました!

こんにちは。manabi運営担当の脇(わき)です。

先日12月21日に開催した「管理栄養士に知っておいて欲しい。認知症講座」は、参加された方全員から「大変参考になった」というお声をいただきました。

今回は、東京大学特任教授の酒谷薫先生を講師におよびして、講座を開催しました。manabiでは、初めて取り上げたテーマです。
認知症の判定システムを開発されている酒谷先生は、認知症予防の専門家です。

ここでは、簡単ではありますが、開催レポートをお届けします。

認知症って何か?を知ることが出来た。

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よく混同されやすいのが「物忘れ=認知症」ということだそうです。
確かに、普段会話をしていて人物の名前や、ものの名前、何処だったか等、思い出せなくなることは、誰しもがあることと思います。
そのときに「もしや、これは認知症か・・?」と疑ったり、不安になった経験はないでしょうか。実際そういうCMもあったような。

しかし酒谷先生によると、それは加齢による物忘れであって、認知症ではないそうです。(これは私も混同していました。ここでちゃんと知ることができ、大変良かったです)

そんな話から認知症の区分中核症状、初期症状であるMCI(軽度認知症)についてレクチャーいただき、認知症を深堀りをしていきました。
先生の話はわかりやすく、どんどん引き込まれて行きました。気づくと、認知症とは何か、どんな症状になってしまうのか、を理解していました。

管理栄養士が「認知症を学ぶ時代」に。

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ここ最近、認知症に対する戦略が変化し、
「認知症は治療ではなく、予防する」という方向に向かっているそうです。

酒谷先生が、おっしゃっていたのは「認知症予防のためには、管理栄養士さんの力が必要」ということでした。
実は、認知機能に影響するファクターとして、生活習慣病や低栄養があるそうです。

つまり、
生活習慣病と低栄養を予防する=認知症の予防
につながるということ。

「認知症は脳の病気だから、予防に関しては管理栄養士は踏み込めない領域だ」これが一般的な管理栄養士さんの認識なのではないでしょうか。
しかしそうではないのです。

生活習慣病(主に動脈硬化)と低栄養の予防のための対策が、結果として認知症の発症を遅らせたり、予防する、という成果につながるのです。それは管理栄養士の得意分野ですよね?

最後に参加者でディスカッションも。

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最後に酒谷先生への質疑応答タイム。

今回はクリスマス目前の週末とあって、実は、いつもより参加者数が少なかったのですが、そのおかげで先生にゆっくり質問し、不明点を明確にすることが出来ました!
その後自然とディスカッションへ。
参加者同士で意見交換、情報交換をすることができ、とても有意義なひとときでした。
(参加者が多くいるとなかなか聞けないこともありますよね^^)

参加メンバーの中には、病院で活躍の方がいて、普段から認知症の患者さんと接することがあるそうです。認知症の患者さんを目の前に、試行錯誤されている貴重な現場の様子を聞くことが出来ました。

また、特定保健指導で活躍しているメンバーからは「特定保健指導の対象者こそまさに予防のターゲットとなる層。だけど、どのように自分事化させるか、が工夫が必要そうだ。」という意見もありました。

人数が少ないからこそ、課題感を一緒に共有出来たように思います。
参加された皆様、これからの指導で生かしていきましょう!

参加者の声

来場された方からはこのような声がありました。

「大変参考になりました。認知症予防に関してはうまく関われていなかったので生活習慣病予防とあわせて将来のリスク低減を指導していきたいと思いました。」

私も同感です。一つ栄養指導の引き出しを増やすことができた、と思います。また、今後のテーマとして「メンタル疾患の方のアプローチについても勉強したい」「行動療法について知識を深めたい」という要望もありました。
企画検討していきますね!

次回は1月25日「食品学」の講座です

次のmanabiのセミナーは、1月25日開催!

(小)市野AE8A2861

講師にデリカフーズのグループ企業、デザイナーフーズ取締役で管理栄養士の市野真理子先生をお呼びして、食品についての知識を深めるセミナーです。
この講座に参加すると、食品が体の中でどのように代謝されるのか、を患者さんにわかりやすく伝えることが出来るようになります。さらに、野菜の美味しさと栄養価を損なわない正しい調理方法も勉強できますよ。

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