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小さなお金の物語

お金は必要な分だけ循環すれば人を幸せにするだろう。ところがお金の循環が止まったり突如、大金が入ってくると人が変わり、やがて不幸を招くこととなる。お金と付き合うためには繊細でなければならない。というのもお金との付き合いでは色々と苦労があった。

過去の話となるが社会人になってから15年ぐらい経った頃あたりから経営破綻するまでの間は、それ相応の収入もありそこそこの贅沢三昧をしていた。当時はもちろん当然のように入ってくるお金に対してありがたさの気持ちもなく右から左に流していた。やがて立ち上げた会社の経営状況が悪くなり銀行からの貸付が膨らんでいった。そして自らのお金も会社に注ぎ込んだ。生涯の心配もなく循環していたお金は、みるみるうちになくなってしまった。

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その時、はじめてお金は怖いと思った。お金がたくさん回っている時は、色々な人が近づいてくる。反面、なくなったと知れば何事もなかったように去っていく。そしてお金に困りだすと後先考えることなくお金を求める。まずは、借金からだ。借りたお金が増えるなら問題はない。もちろん借りる目的は増やすことが前提だが、ほぼ間違いなく支払いのためのお金となってしまう。そうなれば借金を負うごとに支払いは増える一方だ。それを繰り返すうちにお金の奴隷となっている。奴隷は、お金のために四苦八苦する日々を送らなければならないがいつまでも続くものではない。やがて限界がやってくるのだ。犯罪につながるのはこのようなことからであろう。お金は裏切らないとよくいわれるが裏切らないどころか心の中に宿りつき人格そのものを奪いとることもある。だからお金を侮ってはならない。

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そのような経験もあったせいかお金との付き合い方は繊細になった。まずは、収入を得るために無理はしない。無理をして稼ごうと思えばお金に貪欲になる。そうなると自分を見失ってしまうからだ。金額に多いも少ないもない。ただ自分の能力に合った報酬さえ頂ければよいのだ。そして一番大事なことはお金に思いやりを持つこと。馬鹿げた話かもしれないがお金が入ってきた時は歓迎してあげる。出ていく時は見送る。もちろん「ありがとう」は欠かさない。お金を貯める時は運動不足にならないようにする。どういう意味かというとたまには口座から引き出して触れ合うことだ。お金の循環は必要である。つまりお金は貯めるのではなく思いやりを込めて使うことが大事だと私は思う。

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最後にお金はたくさんあったほうがよいと誰もが思っているはずだ。そのためには自分自身のスキルを高めることが必要だと思う。スキルが高まれば無理をすることもなく自然にお金は稼げるはずである。そうなれるとお金に心を奪われる心配もなくなる。お金と上手に付き合うためには愛情が大事だということである。現に今の私はそうしている。別段大金持ちではないが自分なりに必要なお金は自然に循環している。これは本当です。


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