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研究会#7 色彩・色彩(小原流 師範科二期)

盛花傾斜型: 枝・花・葉の傾斜する美しさを表現する
花材: 東海桜、スプレー菊(3)
花器: 小判型水盤
〈結果〉95点

(※研究会の写真は中間枝が倒れていたので、お稽古の時の写真を。)

□ 当日の花の状態と意識したこと

▷東海桜
・1番太い枝は脇枝は短いものが多く、枝を仕立てても役枝としては軸と小枝で流れを見せる枝ではなかった。
⇒主枝はある程度長さのある小枝を軸と同じ流れになるように仕立て、小枝や力が異なる方向に行ってしまう枝はなくすことで、少ない小枝の力を強調するよう意識した。
・小枝が多く、先端に花が多く咲いていたので、役枝を選ぶのが難しかった。
・花はほとんど咲いていて、少し萎れている花もあった。
⇒枝の細さやスプレー菊の咲き具合に対して花が多く、重たく感じられたので、萎れている花だけではなく花々の間にも空間ができるように剪定した。
・練習の時よりも枝が華奢で、仕立てる時に折れやすかった。
⇒2本くらい折ってしまった。主枝の折れ目はテープで繋ぎ直し、中間枝に使おうとした長めの枝は副枝に回した。

▷スプレー菊
・3本ともメインの花以外は蕾だった。
⇒少し開きかけの蕾や軸が綺麗な蕾を中心に1〜2輪残すように剪定した。蕾が多かったので、色が目立つものを優先して残した。客枝の足元にくる花は見えにくい1輪はばらして、余った茎とつなげて見えやすい位置に挿し直した。(花が開いていなくてもスプレー菊の特性を表現するためにはしっかり花が見えていた方が良いと思ったから。)
・1輪だけ軸がしっかりしていて茎も太かったので、役枝と中間枝を選ぶのに時間はかからなかった。
⇒中間枝のスプレー菊は軽やかなイメージにするために、蕾は茎が長く動きがあるものを1つだけ残した。

□今回のお題で意識したこと

・盛花のAB'D"の不等辺三角形の挿し位置
・桜なので(枝が作れる、自然に近い様子)傾斜型に生けた方が良い場合が多い。
・主枝に選ぶ枝は先に花がないものよりは(太さがあっても花などが少なく役枝としては貧相なものを選ぶよりは)あるものを選んだ方がよい。
・主枝の桜は生けた時に器の横×1.5+αくらいになるようにする。
・主枝の傾き(主枝の先から挿し位置を直線で結んだ角度)は70°なので下がりすぎないように注意する。※客枝よりは下がっている。
・副枝は正面から見た時にしっかり見えるようにする。
・副枝を正面から見た時に副枝の先が主枝の先と主枝の挿し位置の真ん中に当たるくらいが目安。
・花が多くついている枝は5本目、6本目に使うとよい。
・中間枝の桜はS字を描くように枝を作り、前へ傾くように挿す。
・中間枝の先は主枝と器の交わる点の上に来るように意識する。
・中間枝の長さは軸の太さにもよるが、主枝と同寸以下。主枝よりも目立つことはさせない。
・4本目の桜は主枝と副枝を結ぶ位置に挿し、主枝、4本目、副枝に高低差があるように挿す。
・5本目の桜は花が多いものを選び、中心線の位置から桜とスプレー菊をつなぐように挿す。
・6本目の桜は主枝の挿し口に花を添えるように挿す。
・スプレー菊は2〜3輪くらいを残すように剪定が必要。剪定の際は、蕾や重なる花を中心に除く。ただ、花1輪に見立てた時に中心の花の向きや表情、その周りの花の向き方も考える必要がある。
・中間高となるスプレー菊は重すぎず、軸の線をみせる花を選び生ける。ただ高すぎてもほかのスプレー菊と間ができすぎてしまうので、桜によってできた懐に収まる長さにする。
・低めのスプレー菊は短すぎず、客枝と頭1つ分くらいを目処にする。ただ重なりすぎない。
・低めのスプレー菊は、花の位置関係のバランスが良くなければ分解して挿し替える。
・上から見てスプレー菊を3点結んだ時の三角のバランスを意識する。

□今回の研究会の感想

師範科二期になって初めて、お家元による審査も初めての研究会だった。初めて枝を選ぶところから始まる花材だったので時間が足りなくなることは予想していたけど、練習のときよりも枝が仕立てづらく何回か折ってしまって焦った〜🙃 練習の時の方がいつもいいお花と巡り合ってる気がする。けど、バランスを大事に仕立てることを楽しめてるので◎

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