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炎上商法という革命

嘘をついても痛くも痒くもない、というのが彼ら(炎上商法家)の現状です。 人間社会というのは評判によって得をしたり損をします。なので人は自分の評判が落ちないように言動をコントロールします。過去に言ったことと今していることを可能な限り合わせようとします。 一貫した態度を示していれば、評判が落ちることはありません。


嘘をついちゃうとすぐに評判・信用がなくなって、群れの中でオイシイ思いができなくなる。 なので、多くの人間は嘘をつかないように頑張って、一貫性を保ち、自分を律して生きています。 それが炎上商法をしている人はまったく違うんですね。


彼らがやっているのは「話題の提供」なんですね。評判や信用の維持ではない。例えば、松本人志が女から訴えられている。それについてコメントを出す。 「松本人志はけしからん奴だ」という動画を出す。 過激にやってバズらせる。それで金が儲かる。 もう一つ違う動画を出し、「俺のあの動画バズっただろ。狙い通りだぜ」と言う。 これって普通の感覚からしたらやっちゃいけないことです。 視聴者を欺いています。バカにしています。一つ目の動画では松本人志を糾弾して、正義の名のもとに主張したわけですが、それが二つ目の動画で、 「あれは金儲けるためにやったんだぜ」という。 普通だったら、この時点で群れから追放されたり処刑されるんですね。 人をバカにしているわけですからね。「お前は信用ならん」ということで群れから排除される。 ただ、現代は群れで生活しているわけじゃない。個人で稼いでいる人の場合は、いくら嘘をついても、お金さえ入ってくれば何も困らない。炎上商法で食っている人は、 「過去の自分の言動を覚えていなくていい」というすごく特殊な存在です。 これは一般的な働き方をしている人からすると、常識がまったく違うので動揺すると思うんですが、 彼らがやっているのは、「話題を提供し、認知度を上げ、サブスク加入者を増やす」というゲームなんですね。「信用や評判を積み重ねる」というゲームはしていないのです。


特定の団体や組織からお金をもらうんじゃなくて、 世界の誰かがお金を運んできてくれるというシステム。 つまり「ファンクラブ」みたいなものをやっているので、お金を投げてくれる人がゼロにならない限り、 彼らとしてはオイシイ。それが食えるレベルに到達すると本業になってきて、 資源をどんどん投下していって、資本を増やしていく、そういうゲームをしているんですね。


炎上商法の人は普通の感覚ではないんですよ。 常識やら礼儀作法を全部捨てた形で生きているんですね。 普通に考えて、「言動を一致させる」のは、評判を守るうえで大事なので、これは誰しもやりたいんですよ。 ここから外れることは、すごく不快だし、違和感がある。でも、炎上商法で成功している人って、こういう感覚が薄い。平気で自分がやっていることをコロコロ変える。 昨日言っていたことと、今日やることが全然違う(完全にサイコパス)。

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