見出し画像

フレッシュパスタに魅せられて(pasta fresca)

中津で四軒、どれが尺八、火吹き竹
(大化けするのはどこ?)

中津ってどこ?


中津の路地裏

大阪駅から地下鉄で一駅。
3年後には様変わりします
大阪駅北ヤード大再開発ゾーンに近く
そちらかの人流のお裾分けに十分預かれそうな
今、梅田界隈のホットスポットなのです。
食べ物さん、インテリアショップ
美容室などが集まり、町おこしの炎が上がりかけています。
大企業の出先ではなく、竹槍1本の
個店集団が頼もしい。
そんな中津をぶらぶら散策がてらに
4軒の食べ物屋さんを定点観測。

A店(イタリア料理)
ちょっと周回遅れ

イワシと芝エビのフリット


やき野菜


この店は界隈では古参で開業4年目位。
コロナ前の開業当初に1度だけ利用。
イタリア人シェフ、イタリア人とアルゼンチン人のホールで
3人体制でちょっとした海外気分でした。
今はイタリア人シェフと日本人の男性の二人体制。
コロナ下を生き延びた努力は立派ですが。。。
でも、、、
今のイタリア料理界、普通のイタリア人シェフが
作る並みのイタリア料理店は珍しくもなく
話題にもなりません。大阪は厳しい⁉

B店(スペイン料理)
何でこのスタイルのスペイン料理?


注文していないのに…
スペイン料理店でいきなりお通し?
明朗会計の居酒屋では最近は
出ないと思うけど。
フィデウアのパエリア
少ない麺がへばり付いてフォークで
カリカリかき寄せて。
小食の私でも唖然、量が足らん・・・

開業して1ヶ月位
スペイン料理もカテゴリーごとに色々な料理が目白押し。間口が狭くウナギの寝床のような狭小スペース。せせこましい空間でテーブル席のコース料理を前面に。(アラカルトもありますが、コース料理のお客様はお二階に と言っても、区別するほどの席数は有りません)もっと店舗条件に合った業態があるのでは?開業前の「トライ&エラー」のトレーニング不足のような気がします。。。(私がするなら少し旬が過ぎつつありますが”スペインバル”狭小スペースでOK、一人でも店を回せます)

 Ⅽ店(焼き肉屋)
ナゼここで佐賀牛?

ローストビーフ丼(1450円也)
原価が高いのか50g位肉
メニュー表


二人で佐賀牛のA5ランクを売りにしているようですが
大阪界隈では各地のブランド牛が溢れています。
唐突に佐賀牛と言われても印象に残らず直ぐに忘却。
肉の写真の羅列だけでは。。。
商いはワンチャンス
入店の決定権は100%、顧客側が握っています。
もう一歩踏み込みが欲しいところ。
 

Ⅾ店(イタリア料理)
なぜ牛のホホ肉?

細長い店内


多々あるイタリア料理の切り口で、
ウリは「とろける牛ホホ肉専門店」との事。
 ホホ肉(GUANCIALE)は一頭から数キロしかとれない希少部位。
これを専門料理としているので期待は高まるのですが。。。
 
経営的にはどうでしょう?
 この店もウナギの寝床の坪数。
テーブルを置くと、せせこましくて
作業同線の確保が厳しく、スタッフが余分に必要。
 
狭小店舗の宿命
限りある席数をどう最大限に活かして
それをどの料理に落とし込めるかの
業態の選択が勝敗の分かれ目
業態(何屋)の選択は本当に難しい
 
肉食マニアには、受けるかもしれませんが。
最大公約数の普通のリピーターを
どこまで獲得出来るでしょうか?
 元気いっぱいのオーナーシェフで楽しい店なので
今後に期待。
 

この4軒に共通している惜しい事

(これからに期待して)

言葉のチカラ不足に尽きます。
“ストーリィ”が欲しい!
皆さんそれぞれに熱い想いで、
独立開業にこぎ着けられたと思います。
 でも、言葉で語るストーリィが見えません。
どのお客さんに向けて
なぜ、この中津で、なぜこの料理を、
なぜこの値段で?
お客さんは沢山のナゼに答えてくれる
あなたの物語をまず聞きたいのです。
 
同質化の時代。
差別化はまず、オーナーシェフのあなたの
熱い言葉です。
 
 物語と言葉は自転車の両輪です。
 さあ、
短い言葉(ワンフレーズ)にあなたの人生をかけた
熱い思いを乗せて
外に向かって漕ぎ出しましょう。
この4店、三年、4年後どこが大ブレークしているのでしょう?
(私はグルメ評論家でも、外食産業のコメンテーターでも
ありませんので、味の評価は致しません)
 

で、いつもの“小さなパスタ屋さん”開業のヒントを。
今回は三日、三月、三年“石の上にも三年”よく言われますよね。私の拙い経験からも、それはマトを得ていると思います。
①   開業1年目:土台固め
②   開業2年目:土台を積み重ね
③   開業3年目:次のステップの構築
ハッキリ言って、三年間鳴かず飛ばずで次の芽が育って来ていない状況では大化けの可能性はかなり低いと思われます。
但し、人生様々。細々ながら長く身の丈に合った経営で店を守り続けるのも選択肢です。
開業時に将来どうなりたいのかの人生設計を明確にされる事が大事なようです。
次回の呟きは食べ物って何業?です。
小でも大でもやっぱり千客万来っていいですよね。 


まいどおおきに

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?