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なにもできないままで。


今日は日がな一日休んでいた。
行ってもいかなくてもいい授業(そんなものが存在するのかと言われるかもしれないが、ほんとうにあるのだ)をサボった。学校に行くべき日に堂々と学校に出向かなかったのは、大学に入って初めてのことだ。

課題をためにためている。もう落ちるところまでおちている。だから今日やるために休んだはずなのに、けっきょく寝て、起きて、人を頼って怒られて、寝て、今日までの小説を書いて、いつの間にか出して、気がついたら寝ていた。

小説を書くだけの余裕があることに、驚いた。もう今日は諦めて、明日先生に謝ろうと思っていた。でも、こういうときほどかけるのかもしれない。起きたらできあがっていた。夢かと思った。朦朧とした意識で、読んだ。それはいまの私であり、大切な誰かだった。

もともと、なにもできないにんげんだ。
私の大学では、社不(社会不適合者の略)、と自分自身を卑下する文化みたいなものがちょっとある。
私も、正直ほんとうに社不である。なんでか信じてもらえないのだけれど、社不だ。

ちょっとひとよりも、できるように見せるのが上手いだけなのだ。ほんとうにほんとうはなんにもできない。実際、家にいるとなんにもしない。自分のことでせいいっぱい。
外にいるときは、なんとなく、無意識のうちに取り繕っている。だからほんとうはできないことも、できるように見せることができる。

それすらもできなくなったいま、わたしはただ寝そべり、明日学校に行くか行くまいか(行かない選択肢はないはずなのに)考えあぐねている。

学校と、先生と、友達と、みんなみんな大好きだし、行きたい気持ちはあるのに、からだが追いついていない。電車に乗ることすらもできない気がしてくる。ほんとうに、なんにもできないから。

私は、なんにもできないにんげんだ。いや、にんげんであるかすら怪しい。にんげんになりたい。心の底から、私はにんげんですと言えるようになりたい。生活を、すこしでも自分の力でできるようになりたい。なんにもできない私は、ほんとうにただ息をして、何もかもに絶望して、自分を責めて、泣いて、それで何かが変わる訳もなく、寝て、そんな感じ。

つかれているだけなんだ。ほんとうに。

あしたは、しっかり、笑えるといいな。

あなたへ。
休むことも大事だと学びました。
あなたも休んでください。わたしは今日、やすみました。何もしないことはそれはそれで苦痛でした。でもまだ休みが足りません。あなたもきっと、足りていません。だから寝てください。

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