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#3 フィルム写真は、記録よりアートだと思った日。

こんにちは。写真ワークショップMaNeRu(マネル)主宰のいとひろです。

先週、雨で外でのワークショップが延期になり予定が空いたので、急遽メンバーで都内の写真展に行ってみることにしました。

出かけたのは都内2ヶ所。1ヶ所は「チェキ!展」 。東京・南青山/写真ギャラリー&写真教室のナダールで開催されていました。※7月5日で終了しています。

もう一ヶ所は、「家にいルンです ~写ルンです生誕記念写真展~」。東京・原宿の富士フイルム直営写真店 WONDER PHOTO SHOP 2Fにて開催されています。※7月12日(日)までやってます。

はい。どちらもフィルムの写真展です。

ここ最近、フィルムカメラを持った若者や若いカップルをよく見かけるようになりました。

スマホのおかげで“撮る”行為が当たり前になり、撮った写真をすぐ加工してSNSにアップできる便利さや上手で綺麗な写真が当たり前といった感覚に、一部の人たちはちょっと飽きてきたのかなと想像しています。

そんな若者たちに支持される今の時代のフィルム写真は、一昔前デジタルがまだ普及していない頃のソレとどう違うのだろうと思っていたところ、今回写真展で間近に見られるということで、ワクワクしながら足を運びました。

チェキ!の魅力を聞く

まずは、チェキ!展。青山の一等地にある小さなギャラリーです。

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チェキはご存知、撮ったらすぐに写真として見られるインスタントカメラ。

その魅力は?と、ちょうど在廊していらした出品者の方にお話を伺ったところ、「写真は撮ったら全て過去のモノ。その過去の瞬間を加工一切なしで、その場ですぐ見られるところがチェキの魅力。」だそう。

ちなみに、これまでもチェキでたくさん写真を撮ったけれど、失敗したと思う写真は1枚もないそうです。

展示の仕方もとても個性的でそれぞれ自由。一枚でも力のある写真だったり、逆に一枚だとなんてことないけれど、複数枚集めてコラージュにすることで特別なオーラを放っていたりと、「チェキって、こんな風に表現できるんだ!」と驚きの発見がありました。

写ルンですが放つ自由さ

さて、2件目。自粛解禁でだんだん戻ってきている人混みの中を、青山から原宿へと移動しました。

ここが原宿の富士フイルム直営写真店 WONDER PHOTO SHOPです。

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写真展はその2Fにありました。

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世界中の人が、同じ気持ちで同じように家で過ごしたSTAY HOME期間。その期間に写ルンですで撮った写真の数々が、壁一面に展示されています。

窓際に揺れるカーテンの裾。午前8時の窓から入る光。外を見る子どもの後ろ姿。風呂のお湯の水しぶき。お風呂用玩具アヒルちゃんを持つ手。

「なんでもない日常を、写真を撮ることで見つけた日々の小さな幸せ」の記録の数々は、力強いメッセージを放っていました。

そして、どの写真も気負わず、作り込んだ感じがしないのが印象的。細部にその人らしさが表れて、出品者一人ひとりに声をかけたい気持ちになっていました。

フィルム独特の色味やざらざらした風合いの作品を見ていると、なんだかキュンとした気持ちになってきます。これが「フィルム写真はエモい」と言われる理由なのでしょうか。

カメラ本体の細かい設定は不要。だから、気持ちの動くままに押すだけで自由に撮影ができる。

写ルンですの1番の魅力は、この気負わない「自由さ」にあると思いました。

フィルム写真は、記録じゃなくてアートだと思う

デジタルのように気軽にたくさん撮るわけでもないフィルム写真は、一枚ずつ自分で考えて動いてシャッターを切ります(お金かかりますからね)。

そこが、「自分で作品づくりをしている感がある=自分の世界感を具現化するアート」ということになるんじゃないかと思います。

デジタルだと省いてしまうようなピントの合わないブレやボケも、フィルム写真なら表現のひとつになってしまう。なんだかよくわからないけど、なんかいいんだよねっていうのも、アート作品ならよくある話。

一昔前のフィルム写真は、記憶の記録という大事なお役目もあったけれど、今の時代のフィルム写真は、記録というよりはまさにアート。目の前の簡単な記録だったら、スマホカメラがすぐにやってくれますもんね。

フィルム写真好きのサークルを立ち上げました!

今回訪れた写真展に刺激を受けて、フィルム写真の面白さをもっと追求してみたくなりました。

そこで私たち、フィルム写真好きサークルを立ち上げました!

フィルム写真をすでに楽しんでいらっしゃる方はもちろん、なかにはフィルムが気になっているけど、なかなか一人では踏み出せないと思っている方も大歓迎。ゆる〜く集まって、わちゃわちゃと楽しくカメラ話をする場にしたいと思っています。

そして、まずは写ルンですを片手に、写真仲間と一緒に撮り歩きに出かけませんか?

MaNeRu(マネル)のメンバーには、写ルンですLoverがいます。撮り方のコツやちょっと変わった撮影アイディアもお伝えできますので、はじめての方も安心です。

「何が写っているかわからないところが面白く、思ったような写真にならないのが逆に新鮮!」という、写ルンですの感動を一緒に探しにいきましょう。

詳しい日時は、また後日noteやHPでもお知らせしますね。


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